世界キリスト教情報 第1613信(2021.12.20)
- 教皇フランシスコ、85歳の誕生日迎える
- ハイチで拉致の米宣教師たち17人全員解放
- 米国で「無宗教」増加、キリスト教減少続く
- ドラァグクイーン姿でLGBTQ理解呼び掛けた米牧師、解任へ
- ソウルやリズム・アンド・ブルース歌手のジョー・サイモンが85歳で死去
- 《メディア展望》
◎教皇フランシスコ、85歳の誕生日迎える
【CJC】バチカン・ニュース(日本語)は、教皇フランシスコが12月17日、85歳の誕生日を迎えたことを報じている。
教皇フランシスコは、(ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ)は、1936年12月17日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスに生まれた。
85歳の誕生日、教皇はカトリック教会関係者、信者たちはもとより、宗教の違いを超えた、世界中の人々からの温かいお祝いのメッセージを受け取った。
この日、教皇は、バチカン宮殿でモルドヴァ、キルギス、ナミビア、レソト、ルクセンブルグ、チャド、ギニアビサウの7カ国の駐バチカン大使から信任状を受け取るなど、いつもどおりに公務を行いつつ、誕生日の1日を過ごした。
この1年間、教皇は、新型コロナウイルスのパンデミックの影響による様々な制約下にあっても、精力的に活動を続けた。
教皇は、3月にイラク、9月にハンガリーとスロバキア、そして12月に入ってからはキプロスとギリシャを訪問している。これらの訪問で教皇は、カトリック共同体を励ますと共に、回勅「フラテッリ・トゥッティ」が示す兄弟愛の精神をもって、他のキリスト教教会や諸宗教との対話、移民や貧しい人々との出会いの機会を積極的に持った。
同時に、回勅「ラウダート・シ」に表れるように、環境問題にも大きな関心を寄せる教皇は、英グラスゴーで11月に開催された「国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議」(COP26)に先立ち、10月に、バチカンで開かれた諸宗教指導者の会議「信仰と科学、COP26に向けて」に出席した。グラスゴー会議開会前々日の29日には、英国BBCのラジオ放送の中でメッセージを述べた。そして、COP26会議では、特使として出席したバチカン国務長官パロリン枢機卿を通し、ご自身のメッセージを明らかにした。
◎ハイチで拉致の米宣教師たち17人全員解放
【CJC】ハイチで10月、米国人とカナダ人の宣教師とその家族計17人が犯罪組織に拉致された事件で、ハイチ警察は12月16日、最後まで人質となっていた12人が解放されたことを明らかにした。
米キリスト教援助団体「クリスチャン・エイド・ミニストリーズ」の米国人16人とカナダ人1人が10月16日、首都ポルトープランス近郊クロワデブーケの郊外を車で移動中、武装集団「400マオゾ」に誘拐された。一行は孤児院を訪問した後、ハイチでの拠点に戻るところだった。同団体によると、人質となっていたのは18~48歳の成人12人と生後8カ月~15歳の子ども5人。
武装集団「400マオゾ」は当初、人質1人につき100万ドル(約1億1000万円)の身代金を要求していた。
政情不安に伴ってハイチでは身代金目的の誘拐・拉致が多発しており、被害者は貧富や年齢に関係なく無差別に狙われることが多い。7月のモイーズ大統領暗殺後の数カ月で誘拐事件が急増した。「400マオゾ」は集団誘拐で特に知られている。
◎米国で「無宗教」増加、キリスト教減少続く
【CJC】米世論調査機関ピュー・リサーチ・センターが12月14日、キリスト教徒が多数を占める米国で、「無宗教」の成人が2007年の16%から29%に増えたとする調査結果を公表した。調査は今年5~8月に約4000人を対象に実施された。
それによると、自身をキリスト教徒と回答した人は63%で、07年の78%から大幅に減っている。
米国人の宗教観に関する調査で「無宗教」との回答がカトリック教徒や福音派を上回って23・1%を占め、初めて首位に立ったのは19年、イースタン・イリノイ大学の政治学者でバプテスト派の牧師でもあるライアン・バージ氏が、総合的な社会状況調査を新たに分析した結果。
◎ドラァグクイーン姿でLGBTQ理解呼び掛けた米牧師、解任へ
【CJC】米インディアナ州エバンズビルの合同メソジスト教会のクレイグ・デューク牧師(62)が、ドラァグクイーン姿でLGBTQ理解を呼び掛けようとドラァグクイーン姿でケーブルテレビ局HBOの番組に出演し、解任された。教会関係者が12月8日明らかにした。AFP通信の報道を紹介する。
牧師は、スパンコール付きのレオタードにハイヒールのロングブーツ、ピンクの巨大なウイッグをかぶり、口紅と紫のアイシャドーを塗り、首に十字架をかけたて出演した。
教区監督のミッチ・ギーゼルマン牧師は「非難の電話やメールが多数寄せられた」として、デューク氏を牧師の職を解き、報酬も大幅にカットすることにしたが、同氏が辞職したわけではないという。
解任に対し、オンラインで同氏を支援する募金活動が行われ、8日までに6万ドル(約680万円)近くが集まった。
デューク氏は、自身の行動に後悔はないとし、「自分とは異なる人々を牧師として導きたいなら、自分とは異なる人々がいる場所に出向いて行かなければならない」と話している。
◎ソウルやリズム・アンド・ブルース歌手のジョー・サイモンが85歳で死去
【CJC】60~70年代にソウルやリズム・アンド・ブルース歌手として活躍し、後に牧師とゴスペル・シンガーになったジョー・サイモンが12月13日、米イリノイ州シカゴ郊外の自宅で死去した。85歳。1936年生まれ。
ルイジアナ州シムズポートで生まれたサイモンは、父親のバプテスト教会で歌い始め、50年代後半に家族でカリフォルニア州リッチモンドに引っ越し、本格的にヴォーカリストとしてのキャリアをスタートした。
70年代からは、ソングライター、プロデューサーとして、活躍したが、その後、自身の人生と音楽を信仰にささげ、牧師とゴスペル・シンガーになり、十分な教育やサービスを受けられない若者を支援する「ビショップ・ジョー・サイモン・ミニストリーズ」を立ち上げ、イリノイ州で伝道者として活動を始めた。
サイモンは1999年、リズム・アンド・ブルース財団から功績が認められ、「パイオニア・アワード」を受賞した。
《メディア展望》
=カトリック新聞(12月19日)=https://www.cwjpn.com/cwjpn/
教皇=キプロスとギリシャ訪問
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=KiriShin(12月11日・休刊)=https://www.kirishin.com
※次号は12月25日クリスマス特別号。
=クリスチャン新聞(12月19日・26日)=https://クリスチャン新聞.com
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