世界キリスト教情報 第1592信(2021.07.26)
- 教皇「お告げの祈り」の集いで「祖父母と若者たちの対話」の大切さ強調
- 教皇のハンガリーとスロバキア司牧訪問日程発表
- サラン第一教会の「150人以上の対面礼拝」に、ソウル市「防疫措置執行」
- ドイツの洪水、全土で犠牲者追悼、教会も鐘鳴らす
- キリストが話した言語が残る村、いまだ戻らぬ巡礼者たちへの思い
- 米長老派最大規模の教会を設立したロバート・H・メニイリー牧師死去
- 《メディア展望》
◎教皇「お告げの祈り」の集いで「祖父母と若者たちの対話」の大切さ強調
【CJC】教皇フランシスコは7月25日、第1回の「祖父母と高齢者のための世界祈願日」にあたり、お年寄りと若者の出会いと対話の大切さを強調した。
この日の午前、バチカンの聖ペトロ大聖堂では、ローマ教区のお年寄りたちや高齢者司牧にたずさわる人々と共に、教皇庁新福音化推進評議会議長サルバトーレ・フィジケッラ大司教によってミサが捧げられた。
同日正午、教皇は、「お告げの祈り」の集いで、お年寄りと若者の出会いと対話の大切さを強調し、次のように話した。バチカン・ニュースによって紹介する。
祖父母と孫たち、若者とお年寄りたちは一緒に、教会の最も美しい顔の一つを表すと同時に、世代間の絆を示してくれました。
この祈願日をそれぞれの共同体で記念すると共に、祖父母やお年寄り、特に最も孤独な人たちに会いに行き、「わたしはいつもあなたがたと共にいる」(参照:マタイ28・20)というイエスの約束から照らしを受けたわたしのメッセージを伝えてください。
この祈願日が、わたしたち年配者が人生のこの季節を生きるという召し出しに答え、特に「切り捨ての文化」の中で、祖父母や高齢者の存在の価値を社会に示すことを助けるよう、主に願いたいと思います。
祖父母は若者を必要とし、若者は祖父母を必要としています。祖父母と若者は対話し、出会う必要があります。
若者と祖父母の間に対話無くして、歴史は前に進みません。人生は前進しません。この対話を取り戻すこと、それが今日の文化の課題です。
祖父母は若者たちを見つめながら夢を見る権利があります。若者たちは祖父母から力を汲み取りながら、預言する勇気を持つ権利があります。どうか、祖父母と若者の出会いと対話を実現してください。それは皆を幸福にするでしょう。
◎教皇のハンガリーとスロバキア司牧訪問日程発表
【CJC】教皇フランシスコのハンガリーとスロバキアへの司牧訪問の日程が発表された。バチカン・ニュースが7月21日報じた。
教皇は9月12日から15日にかけて、ハンガリーとスロバキアを訪問。初日に、「第52回国際聖体大会」の閉会ミサ司式のため、ハンガリーの首都ブダペストに赴いた後、スロバキアを訪問。首都ブラチスラヴァを拠点に、プレショフ、コシツエ、サスティンを訪れる。
教皇は9月12日早朝、ローマ・フィウミチーノ国際空港(レオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港)からハンガリー・ブダペストに向けて出発。到着のブダペスト国際空港で歓迎式に臨む。その後、市内の美術館でハンガリーの大統領および首相と会見。また、同じ会場で同国の司教団、および他のキリスト教教会やユダヤ教の代表と会見する。続いて、教皇はブダペスト市内の広場で、「第52回国際聖体大会」の閉会ミサを司式する。
12日午後、教皇は、ブダペストから、スロバキアの首都ブラチスラヴァに移動。空港での歓迎式に次いで、市内のバチカン大使館でエキュメニカルな集い、および修道会イエズス会関係者との出会われる。
13日午前、教皇はブラチスラヴァ市内の大統領官邸を訪問、大統領への表敬と、各界代表との会見を行う。その後、ブラチスラヴァの大聖堂で、同国の教会関係者との集いを主宰。午後からは、「ベツレヘム・センター」の私的訪問の後、市内の広場でユダヤ教代表者との出会い。さらに夕方、バチカン大使館で国会議長および首相と会見する。
14日午前、教皇はブラチスラヴァからコシツエ経由でプレショフへ。同地の広場でビザンチン典礼のミサを司式。午後、コシツエで、「ロマ共同体」や、若者たちとの出会いを行う。
15日午前、教皇はブラチスラヴァからサスティンを訪れ、同地の巡礼聖堂でミサを捧げる。午後、ブラチスラヴァ国際空港での送別式を経て、同日、ローマに戻る。
◎サラン第一教会の「150人以上の対面礼拝」に、ソウル市「防疫措置執行」
【CJC】韓国の電子メディア「WoW・コリア」によると、ソウル市のペク・ウンソク文化政策課長は7月19日、新型コロナウイルス感染症に関する定例会見で「ソンブク(城北)区のサラン第一教会で、18日に150人以上の信徒たちが出入りし礼拝を行なったことを確認した」とし「防疫措置」(社会的距離確保=レベル4)を執行したと語った。
ソウル市では新防疫措置施行後の初めての日曜日になった18日、サラン第一教会は
現場で対面による礼拝を強行した。防疫措置レベル4では、宗教施設は非対面の礼拝だけが許容されている。
サラン第一教会側は「礼拝参加者は、新型コロナ診断キットで感染しているか確認し、消毒などの防疫守則を順守したため問題はない」としている。
◎ドイツの洪水、全土で犠牲者追悼、教会も鐘鳴らす
【CJC】ドイツ全土の教会で7月23日夜、鐘が一斉に鳴らされ、国内西部の洪水で死亡した179人を追悼した、とベルリン発共同通信が報じている。隣国ベルギーでも30人以上が洪水で命を落とした。
最大の被害が出たドイツ西部ラインラント・プファルツ州では教会の呼び掛けで鐘が鳴らされた。被災地ではなお多数が行方不明のままだ。がれきの片付けは進むが、川沿いの道路や橋が崩落し、鉄道路線の損傷区間も計600キロ以上という。復旧に年単位の時間が必要と見られている。
◎キリストが話した言語が残る村、いまだ戻らぬ巡礼者たちへの思い
【CJC】イエス・キリストが話していたとされるアラム語を現在も使う村が、シリアの首都ダマスカス北方のマアルーラだ。
マアルーラは、キリスト教徒の定住地としては世界最古の一つ。2011年にシリアで内戦が勃発するまでは、年間数千人が、山間部のけわしい崖に囲まれた村の教会や修道院を訪れ、住民たちが話す言葉に耳を傾けていた。AFP通信によると、ジミー・カーター元米大統領や、ベネズエラの故ウゴ・チャベス大統領もここを訪問している。
マアルーラは13年秋に反体制派と国際テロ組織アルカイダ系のイスラム過激派の手に落ちた。キリスト教徒の住民の大半が村を離れざるを得なくなった。
聖タクラ修道院では、修道女13人が当時のアルカイダ系の戦闘員に誘拐され、その後、シリア政府側が収容していた受刑者との交換によって、14年3月に解放された。
それから数年が経過したが、主にギリシャ正教徒が占める約6000人の住民も、外部からの訪問者も、戻って来ていない。
巡礼者たちを再び迎え入れようと、渓谷の底を走る狭い道では、8月15日の「聖母の被昇天」に向け、夏の暑さの中でボランティアの男性が働いている。落書きをぬれた布で消していたヤヒヤさん(29)は額に汗をにじませて、「昔よりきれいにする」と話していた。
◎米長老派最大規模の教会を設立したロバート・H・メニイリー牧師死去
【CJC】米カンザス州プレーリービレッジにあるビレッジ長老派教会(PCUSA)の創立者ロバート・H・メニイリー牧師が7月20日死去した。96歳だった。宗教専門RNS通信が報じた。
同教会のニュースリリースは、メニイリー牧師のリーダーシップにより、7000人以上の会員を擁するまでに成長したと伝えている。
告別礼拝は30日午後1時(現地時間)から同教会で行われる。
《メディア展望》
=カトリック新聞(7月25日)=https://www.cwjpn.com/cwjpn/
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=KiriShin(7月21日)=https://www.kirishin.com
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=クリスチャン新聞(7月25日)=https://クリスチャン新聞.com
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