世界キリスト教情報 第1570信(2021.02.22)
- 「世界ラジオの日」に「独特のメディア」と教皇ツイート
- ニコライ大主教命日記念しモスクワの教会で日本語礼拝
- 教皇、四旬節初日に「灰の水曜日」のミサ
- イタリアで昨年上半期に婚姻と離婚が大幅減少、コロナ影響か
- 新規感染ゼロでも台湾はマスク着用「継続」呼び掛け
- バチカンがコロナ禍で赤字拡大の見通し
- バチカン市国の新しい教皇代理にガンベッティ枢機卿
- ≪メディア展望≫
◎「世界ラジオの日」に「独特のメディア」と教皇ツイート
【CJC】国連が2011年に2月13日を「世界ラジオの日」と宣言し、今年で10周年を迎えたのを機会に、教皇フランシスコは、「最も遠く離れた場所にも届くことができる」この独自のメディアを支持する、と同日ツイートで明らかにした。
バチカンは、1931年2月12日、当時の教皇ピオ11世によるラテン語のメッセージで、ラジオ放送を開始している。
国連が2月13日を国際デーの一つ「世界ラジオの日」として選んだのは、1946年2月13日に国連ラジオが発足しているため。
国連の教育科学文化機関ユネスコは、「ラジオは、あらゆる多様性の中にある人間性を讃える強力なメディアであり、民主的な言説のためのプラットフォームを構成している。世界的には、ラジオが最も広く利用されているメディアであることに変わりはない」と、ラジオの力を称賛するメッセージを発表した。
◎ニコライ大主教命日記念しモスクワの教会で日本語礼拝
【CJC】モスクワ発共同通信が、同市内のロシア正教会で2月15日、19世紀末に日本にキリスト教正教を伝えたニコライ大主教を記憶するための礼拝が日本語で行われた、と報じている。命日に当たる2月16日を前に開催。地元の信者ら約30人が2時間にわたり祈りをささげ、ドーム状の教会内には「主、憐れめよ」と聖歌の日本語が響いた。
近年まで東京・神田駿河台の復活大聖堂(ニコライ堂)で勤務した同教会のゲラシム司祭は、礼拝後に「ロシア人信者には分かりにくかったかもしれないが、祈りが両国間の平和につながってほしい」と話した。
◎教皇、四旬節初日に「灰の水曜日」のミサ
【CJC】教皇フランシスコは2月17日、バチカンのサンピエトロ大聖堂で「灰の水曜日」のミサを執り行った。この日は、イースター(復活祭)まで40日間続く四旬節の初日に当たる。
AFP通信は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)のため、参列者は通常よりも少なかった、と報じた。
◎イタリアで昨年上半期に婚姻と離婚が大幅減少、コロナ影響か
【CJC】ローマ発共同によると、イタリア国家統計局は2月19日までに、同国での昨年上半期の婚姻と離婚の件数が前年同期比で大幅に減少した、と発表した。新型コロナウイルス対策のため全土で長期間にわたりロックダウン(都市封鎖)が実施されたことが影響したとしている。 統計局の暫定的データでは、昨年1~3月の婚姻と離婚件数はそれぞれ約20%減少。同4~6月では婚姻が約80%、離婚は約55%減った。
◎新規感染ゼロでも台湾はマスク着用「継続」呼び掛け
【CJC】台北発中央社によると、台湾中央感染症指揮センターは2月22日、新型コロナウイルスの感染者は新たに確認されなかったと発表した。一方、世界的な流行は収束していないとして、公共の場でのマスク着用要請などの感染予防策を継続する方針を示した。台湾内の感染者は累計942人。
マスクの着用が求められているのは▽医療機関▽公共交通機関▽百貨店・スーパーなどの商業施設▽図書館や高齢者向け学習センターなど教育の場▽映画館、体育館、博物館など展示や試合の鑑賞施設▽ナイトクラブ、バー、カラオケなどレジャー施設▽寺や廟、教会など宗教施設▽銀行、郵便局、行政機関など。
要請に従わない場合、最高で1万5000台湾元(約5万7000円)の過料が科される。
水際対策も続ける。入国者は原則として搭乗前3日以内の陰性証明の提出が求められ、入国後は14日間の検疫(外出禁止)を受ける。
◎バチカンがコロナ禍で赤字拡大の見通し
【CJC】バチカン(ローマ教皇庁)は2月19日、2021年度の暫定予算を公表し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の影響で5000万ユーロ(約64億円)近い財政赤字を見込んでいると発表した。AFP=時事が報じている。
バチカンの財務事務局が暫定予算を公表したのは初めてで、教皇フランシスコが求める透明性の向上の一環として行われた。
2021年度は歳入が2億6040万ユーロ(約332億9000万円)、歳出が3億1010万ユーロ(約396億4000万円)で、4970万ユーロ(約63億5000万円)の赤字となる見込み。不足分は財政準備金から補填(ほてん)するという。
今年は、カトリック信徒がバチカンに納める「ペトロの献金」などの基金が初めてバチカン予算に含められた。今年の「ペトロの献金」は4700万ユーロ(約60億円)を見込んでいる。
バチカンは2020年度の決算をまだ公表していないが、17日にAFPの取材に応じたバチカン高官は、歳入が前年度比で20~25%減となり、9000万ユーロ(約115億円)程度の赤字とみられると語った。
20年度は「ペトロの献金」や、教区や団体からの寄付が25%程度減ったとみられる。バチカン美術館の収入も前年度比85減の「1億ユーロ(約130億円)程度の減収」だったという。
◎バチカン市国の新しい教皇代理にガンベッティ枢機卿
【CJC】教皇フランシスコは2月20日、バチカン市国のための新しい教皇代理にマウロ・ガンベッティ枢機卿(55)を任命した。
アンジェロ・コマストリ枢機卿(77)の引退に伴うもの。ガンベッティ枢機卿は、コンヴェンツァル・聖フランシスコ修道会会員でイタリア・アッシジ・聖フランシスコ修道院前院長。
また、同日付で、教皇は、ロベール・サラ枢機卿(75)の教皇庁典礼秘跡省長官からの引退願いを受理した。
《メディア展望》
=カトリック新聞(2月21日)=https://www.cwjpn.com/cwjpn/
★教皇フランシスコ=駐バチカン外交使節団への年頭演説=パンデミックきっかけにより良い世界へ変革を
★教皇、シノドスで女性に初の投票権=フランスの修道女
★福島第1原発の汚染水=「浄化処理」後の海洋放出に=日韓で反対の共同声明
★長崎教区=日本26聖人殉教記念ミサ=今年はオンラインで
★「ヨセフ年」に当たって=使徒的書簡『父の心で』=中央協出版部から邦訳発行
=KiriShin(2月21日)=https://www.kirishin.com
★2・11「信教の自由を守る日」特集=コロナ禍での新たな課題=オンラインも駆使
★ミャンマー=国軍クーデターへの抗議デモ続く
★ミャンマー軍事クーデターに日本YWCA抗議、バプ連も書簡
★森喜朗氏の女性蔑視発言に抗議=日本YWCA、バプ連特別委が声明
★ALPS処理水の海洋放出に反対=日韓のカトリック団体が共同声明
=クリスチャン新聞(2月21日)=https://クリスチャン新聞.com
★ミャンマー・クーデター=キリスト教界から声明続々=国軍の「衝撃的行動」非難
★日本ケズィック・コンベンション60周年へ="聞く""似る""宣教"への献身=今年はオンライン開催で
★『香港の民主化運動と信教の自由』刊行記念会=当事者として祈り、考える=オンライン開催へ
★東アジア青年キリスト者大会=オンライン開催へ=平和の火消さない
★法廷闘争8年=大企業に奇跡の勝訴=「教会は神様の偉大さ体験した」=日本基督教団新松戸教会=「教会がやらなければ誰がやる」に奮起