• ブリュッセル爆発テロ犠牲者のため教皇が祈り
• ＷＣＣもブリュッセルのテロ攻撃を厳しく非難
• イタリアの復活祭も厳戒の中
• パキスタンの公園でテロ６５人死亡
• ＷＣＣがパキスタンのテロを強く非難
• 教皇「インスタグラム」のフォロワー１００万桁乗せ
• 教皇の人生描いたコミック本を米出版社刊行
• バングラデシュでキリスト教に改宗した男性殺害
• シェークスピア頭骨盗掘？地中レーダーで墓調査
• ≪メディア展望≫

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◎ブリュッセル爆発テロ犠牲者のため教皇が祈り

　【ＣＪＣ＝東京】教皇フランシスコは、３月２２日にベルギーのブリュッセルで起きた連続爆発テロの犠牲者のために祈った。

　バチカン放送（日本語電子版）によると、国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿を通し、メッヘレン＝ブリュッセル大司教区のジョセフ・ド・ケセル大司教に宛てた電報で、教皇は犠牲者らを神の憐れみに託されると共に、遺族の悲しみに心を合わせ、その冥福を祈った。

　教皇は負傷者と家族たち、さらに現場で救助に当たる人々に深い連帯を表明し、神の慰めを願っている。

　教皇は、多くの苦しみを生む理性を欠いた暴力を改めて非難し、神に平和の恵みを求めた。

　ベルギーの司教団はその声明で、多くの旅行者やその家族、空港関係者や、救急隊員らに精神的な一致を示し、犠牲者のために皆で祈りたいと述べた。

　ヨーロッパ司教協議会会議をはじめ、欧州各国の司教団は、非人間的な暴力を非難し、欧州、中東はもとより、全世界の平和を願うメッセージを発表した。

◎ＷＣＣもブリュッセルのテロ攻撃を厳しく非難

　【ジュネーブ＝ＣＪＣ】世界教会協議会（ＷＣＣ＝本部ジュネーブ）のオラフ・フィクセ＝トゥベイト総幹事は３月２２日、ベルギーの首都ブリュッセルで起きた悲惨なテロ攻撃を「邪悪で無差別」と厳しく非難した。

　「この暴力が引き起こした損失と苦難に加えて、今回のテロはさらに広範な緊張を生み出した。それは、中東各地でなおも続いている苦難を逃れようとする人たちの支援に必要な建設的役割を欧州とその市民が果たすことを一層困難にする」と同総幹事は指している。

◎イタリアの復活祭も厳戒の中

　【ＣＪＣ＝東京】ベルギーでの同時テロを受け、バチカン（ローマ教皇庁）を擁するイタリアでは、首都ローマの警備を強化した。３月２７日の日曜日、カトリック教会はの今年の復活祭の「大祝日」に当たり、バチカンでは教皇による行事が開かれるのに備えた。

　今年１１月２０日まで、カトリック教会は「いつくしみの特別聖年」期間中のため、多数の巡礼者や観光客がローマを訪れた。地中海に面するイタリアには近年、中東やアフリカからリビア経由で難民・移民が押し寄せている。

　イスラム教過激派組織『イスラム国』がイタリアを含む欧州諸国でテロを実行するための戦闘員４００〜６００人を養成しているとも報じられ、古代ローマの円形闘技場遺跡コロッセオなどに戦車で向かう画像を昨年インターネット上に載せた時には、「ローマが最終決戦だ」と警告してもいた。

　教皇は２５日、コロッセオで復活祭前の儀式を行った時には、説教の中で、ベルギー同時テロなどを念頭に「神の名を汚し、前代未聞の暴力を正当化するために神の名を悪用する宗教の信奉者による原理主義とテロリズム」を目の当たりにしていると述べ、テロを「神の名の冒とく」と非難した。

◎パキスタンの公園でテロ６５人死亡

　【ＣＪＣ＝東京】共同通信によると、パキスタン東部のラホールの公園で３月２７日、自爆テロとみられる爆発があり、少なくとも６５人が死亡した。大半が女性や子どもだという。負傷者も約３００人に上る。パキスタンではことし最大規模のテロ被害。イスラム武装勢力『パキスタンのタリバン運動』（ＴＴＰ）の一派が犯行声明を出した。

　声明は「イースター（復活祭）のキリスト教徒を標的とした」と主張。２７日は日曜で多くのキリスト者が公園を訪れていた。イスラム教徒が大多数を占めるパキスタンでキリスト者は少数派。

　ラホールはインド国境に近いパキスタン第２の大都市で、ナワーズ・シャリフ首相の出身地。声明は、キリスト者に対する、さらなる自爆テロを予告したほか、シャリフ氏に「われわれは（ラホールが位置する）パンジャブ州に到着した。おまえにも（攻撃の）手を届ける」と脅迫している。

◎ＷＣＣがパキスタンのテロを強く非難

　【ジュネーブ＝ＣＪＣ】世界教会協議会（ＷＣＣ＝本部ジュネーブ）のオラフ・フィクセ＝トゥベイト総幹事は、パキスタン東部ラホールのガルシャン・イ・イクバル公園で３月２７日発生した自爆テロを、衝撃的、残忍なこととして強く非難、市民が熱狂者からの攻撃を避けるための方策を講じるよう同国政府に要請した。

　テロ攻撃の被害者は子どもと女性が主で、キリスト教共同体のメンバーだけでなく、イスラム教徒も含まれている。

　「今回の攻撃が特に衝撃的なのは、公園という自由な場所で楽しんでいた子どもたちを無差別にねらうという明白な意図を持っていたこと、また攻撃のタイミングが、パキスタンの少数派キリスト教共同体が最も神聖な日の一つとしている時に合わせたことだ」と同総幹事は指摘している。

◎教皇「インスタグラム」のフォロワー１００万桁乗せ

　【ＣＪＣ＝東京】教皇フランシスコが３月１９日、開設したＳＮＳ「インスタグラム」へのフォロワーは急増し、カトリック専門通信『ＺＥＮＩＴ』は２１日、既に１００万桁に乗せた、と報じている。

　教皇の「インスタグラム」上での名称は「Franciscus」。

◎教皇の人生描いたコミック本を米出版社刊行

　【ＣＪＣ＝東京】教皇フランシスコのこれまでの人生を描いた新たなコミック本が３月２３日、米ブルーウォーター・プロダクション（バージニア州グロスター・コートハウス）から、イースターを目前に刊行された。

　コミック本「信仰シリーズ＝教皇フランシスコの生涯」は２５ページからなり、南米アルゼンチンでホルヘ・マリオ・ベルゴリオとして生まれた子ども時代から始まり、２６６代ローマ教皇に選出される人生が描かれている。

　同書はデジタル版と印刷版で刊行された。

◎バングラデシュでキリスト教に改宗した男性殺害

　【ＣＪＣ＝東京】バングラデシュ北部クリグラムで３月２２日、イスラム教徒からキリスト教徒に改宗していた男性（６８）が殺害され、イスラム教スンニ派過激組織『イスラム国』支部を名乗るグループが犯行声明を出した。

　男性は、１９９９年に改宗、２２日朝に散歩しているところを３人組の男に刃物で刺された。声明は「キリスト教の牧師を見せしめにした」としているが、男性は牧師ではない。

　バングラデシュではこのところ、外国人などを狙った襲撃や殺人事件が相次ぎ、『イスラム国』が犯行声明を出している。昨年１０月には邦人男性も殺害された。

◎シェークスピア頭骨盗掘？地中レーダーで墓調査

　【ＣＪＣ＝東京】英国の文豪ウィリアム・シェークスピア（１５６４〜１６１６年）の同国中部にある墓を研究者が地中探査用レーダーを使って調べたところ、頭蓋骨がなくなっている可能性が高いことが分かった。３月２４日付の英各紙報道として共同通信が伝えた。

　墓はストラトフォード・アポン・エイボンのホーリー・トリニティ教会にあり、研究者は頭蓋骨が１７９４年に盗掘されたとの情報と合致するとしている。

　英テレビ局チャンネル４が文豪の没後４００年に合わせたドキュメンタリーを放映するのを前に調査結果を公表した。

　墓荒らしによる盗掘の情報は１８７９年に初めて出版物に記されたが、作り話だとの受け止めが主流だったという。

　ただ、シェークスピアの頭蓋骨がなくなっているとの調査結果には、証拠が不十分だとして疑問視する専門家もいるという。

《メディア展望》

　＝カトリック新聞（３月２７日）＝https://www.cwjpn.com
★９月４日　列聖へ＝マザー・テレサ
★教皇＝「心と扉」開いて苦しむ移住者受け入れ訴え
★"愛"（アモーレ）は目立たず＝教皇、他者への奉仕語る＝特別謁見
★名古屋教区＝追悼と復興祈願＝東日本大震災から５年
★カリタス女子中学高等学校＝生徒主体で被災地支援＝校内での商品販売から現地にも関心

　

　＝キリスト新聞（３月２６日）＝https://www.kirishin.com
★ジャーナリズムの本質探る＝神父の性的虐待を追う米紙調査報道
★３千年前の布製品をイスラエル南部で発見
★世界福音同盟がソウルで国際会議
★心で共感し理解するセンスを＝カトリック正平協＝勝谷太治会長が講演
★ビキニデーで宗教者ら行進＝「平和運動の課題」めぐり交流も

　

　＝クリスチャン新聞（３月２７日）＝https://クリスチャン新聞.com
★津波流出の教会が移転・再建＝シーサイドバイブルチャーチ＝つばめさわキリスト教会会堂開設
★震災から５年＝石巻で「大震災を覚える追悼記念 式典＆コンサート」＝「ひとりじゃないよ」歌で届け
★『新約聖書解釈の手引き』刊行記念シンポ「新約聖書の読み方」＝読み慣れた物語＝新しい視点で
★聖書＝新改訳２０１７ロゴマーク公募
★シリア危機５年＝ワールドビジョン＝紛争損失２千７５０億ドル＝子ども支援募る

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