• 中国温州で完成目前キリスト教会堂取り壊し
• 中国政府がキリスト教への懸念強める？
• 中国が世界最大の「キリスト教国」に？
• 中国人キリスト教信者数増大説は「非科学的な予測」
• 教皇「韓国民、倫理的に生まれ変わることを」
• スーダン虐殺、国連安保理が非難
• イエスを描いた最古の画像か
• 《短信》
• 《メディア展望》

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◎中国温州で完成目前キリスト教会堂取り壊し

　【ＣＪＣ＝東京】中国浙江省温州市で４月２９日、完成目前だった三江教会の会堂が「違法建築」を理由に当局により強制的に取り壊された。２８日から重機数台が作業を始め、２９日には建物の原形が見えなくなった。
　三江教会は工費約３０００万元（約５億円）で約２０００人規模の会堂建設を計画、工事許可を得て５年がかりで工事に着手した。工事が内装を残すだけとなった３月に入って、当局が、建築面積が認可より大幅に増えたとの理由で超過部分の取り壊しを命令した。
　温州周辺はキリスト者が比較的多く、温州市７００万人の１５％が教会に通っているとされるほど。非公認の「地下教会」が公然と活動している。しかし取り壊された三江教会は、工事許可も得ているところから「公認教会」と見られる。
　命令に反発して工事を継続したため、非公認教会の影響力拡大を警戒した当局が取り壊しに動くことは、教会側も予想、２１日ごろから信徒３０００人近くが集まり、礼拝を行い、取り壊さないよう訴えた。さらに教会堂に泊まり込んで祈祷集会を行ったり、周辺で１０００人規模のデモを行ったりしたという。当局も警官一〇〇〇人を動員したという。
　浙江省では台州や舟山でも、教会の十字架を取り外すなどの動きが出ている。省側は、違法建築の撤去は去年から進めているもので、国有企業なども含んでおり、特定の宗教を対象にしたものではないとしている。

◎中国政府がキリスト教への懸念強める？

　【ＣＪＣ＝東京】中国浙江省温州市の三江教会の会堂が４月２９日、完成を目前にして「違法建築」を理由に当局により強制的に取り壊された。中国政府は、当局の管理を超えてキリスト教が広がることが、共産党の政権基盤を揺るがしかねないと警戒を強めていると見られる。
　浙江省では、人目をひく赤色の十字架撤去だけでなく、会堂の一部や全部の撤去を命じられており、４月だけでもカトリック、プロテスタント各１教会堂が取り壊された、と英紙テレグラフは報じた。
　一方、当局は抑圧の実態が国内で伝えられることに敏感で、中国でＮＨＫの海外向けニュースを見ていた人は４月２９日夜、テレビの画面が暗転して一時的に映像も音も入らなくなったという。その時間、ＮＨＫニュースは、三江教会堂取り壊しのニュースを流したとされている。

◎中国が世界最大の「キリスト教国」に？

　【ＣＪＣ＝東京】米インジアナ州パデュー大学のフェンガン・ヤン教授は、中国のキリスト教信者数が将来米国を抜き、世界最大のキリスト教人口を抱える国になると推測している。
　米国の世論調査機関『ピュー・リサーチ・センター』は、中国国内のキリスト者を２０１０年時点で約６７００万人と推測している。中国全人口の５％にあたる。その内、非公認教会（地下教会）に属すキリスト者は約３５００万人と見られている。
　同年、米国では人口の７９％、約２億４７００万人がキリスト者。ブラジルは１億７５００万人、メキシコ１億人。
　ヤン教授は、米国のキリスト教人口が減少する傾向にある一方で、中国のキリスト教人口は２０２５年までに１億６０００万人、２０３０年までには２億４７００万人に拡大、米国を抜いて世界最多のキリスト者を抱える国になると予測したもの。

◎中国人キリスト教信者数増大説は「非科学的な予測」

　【ＣＪＣ＝東京】中国メディア『環球時報』は４月２４日、米パデュー大学のフェンガン・ヤン（楊鳳崗）教授が「中国は１５年後、米国を抜いて世界最多のキリスト教信者を抱える国になる」との予測を出したことが欧米メディアで報じられたと伝えた。
　ヤン教授は２０年間で中国の信者が１０倍以上になると予測しているが、その具体的な根拠については説明していない。
　ヤン教授の予測に対して国家宗教事務局の葉小文元局長は「非科学的な予測であり、数値が誇張されているのは明らかだ」とコメントした。

◎教皇「韓国民、倫理的に生まれ変わることを」

　【ＣＪＣ＝東京】韓国紙『中央日報』（日本語電子版）によると、韓国カトリック教会大田教区長のユ・フンシク主教（司教）が４月２４日、バチカン（ローマ教皇庁）で教皇フランシスコと会見した。ユ主教は、旅客船『セウォル号』の犠牲者を哀悼した教皇の祈祷に感謝の意を伝えた。
　教皇は「韓国民すべてに深い哀悼を表す。若者に会いに行く訪韓を控え、多くの若い生命の犠牲を非常に残念に思う」と述べた。また「韓国民がこの事件をきっかけに倫理的・霊的に生まれ変わることを望む」と強調した。

◎スーダン虐殺、国連安保理が非難

　【ＣＪＣ＝東京】国連安全保障理事会は４月２４日、南スーダン北部ユニティ州の州都ベンティウで４月中旬、特定の民族の住民ら数百人が殺害された事件に「憎悪と怒り」を表明する報道声明を発表した。
　声明は、事件がモスク（イスラム教礼拝所）や教会、病院など安全なはずの場所で起きたことを「強く非難」している。

◎イエスを描いた最古の画像か

　【ＣＪＣ＝東京】カイロ南方１６０キロのオクシリンコス付近の墓で発見された石板に、茨の冠をかぶった巻き毛の男性が祝福している姿が描かれていることから、イエスを芸術的に表現したものと推測されている。
　エジプト考古省のモハメド・イブラヒム長官は、石板は６、７世紀にコプト教徒によって製作されたものとして、「色があせてはいるものの、祝福している姿は認められる」という。
　スペイン・バルセロナ大学考古学チームのホセプ・パドロ氏は、素晴らしい発見としている。ただ描かれた人物が誰なのか、最終判断は今後のこととしており、もしイエスなら、現存しているイエス像の中では最古の画像となる。

《短信》

〇ＷＣＣ中央委は７月２日からジュネーブで
　ＷＣＣ（世界教会協議会）は第１０回総会期最初の中央委員会を７月２日から８日までジュネーブで開催する。活動計画と予算を審議する。（ＣＪＣ）

〇キリル総主教「教会は戦いを超えたところにとどまらなければ...」
　ロシア正教会の最高指導者キリル総主教は４月３０日、「我々の原則的立場は、教会は戦いを超えたところにとどまらなければならないということだ」と述べた。（ＣＪＣ）

《メディア展望》

　＝カトリック新聞（５月４日）＝https://www.cwjpn.com
★ヨハネ２３世とヨハネ・パウロ２世列聖＝現教皇、２人をたたえる＝「勇気といつくしみの人」
★教皇＝「世界召命祈願の日」メッセージ＝召命はみ旨の実現のため
★復活の主が「いのちの源」＝キリスト者の生き方問う＝一般謁見
★韓国の信者５４４万人＝前年比８万人余り増
★性急な生活改めて＝沈没事故で韓国の司教

　＝キリスト新聞（５月３日）＝https://www.kirishin.com
★日基教団＝〝原発廃棄〟前面に＝東日本大震災国際会議＝原子力安全神話に抗して
★同志社、医学部設置見送り
★靖国参拝で新たに違憲訴訟＝原告、弁護団にキリスト者
★三浦綾子『氷点』入選５０周年＝各地で記念行事、小説募集も
★女性もイエスの弟子になれる　パピルス断片からキング教授指摘

　＝クリスチャン新聞（５月４日）＝https://jpnews.org
★祭政一致の脅威迫る＝安倍首相の靖国参拝を違憲・権利侵害で提訴
★牧会塾５年感謝報告会＝９月から新たなクラス開始
★子どもと立ち上がろう！＝キッズ・ワーシップ集会"ＡＲＩＳＥ　ＪＡＰＡＮ"
★老いてなお夢語る＝「カレブの会」７周年＝４月に記念会開催
★韓国セオゥル号沈没＝運行会社経営は異端クオンパ＝放縦教義が事故原因に関連か

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