緒方貞子さんの日記・講演・対談などを収録した本です。2002年に草思社から出版されていた本が、今回、朝日文庫として再刊され、あらたに石合力さん(朝日新聞ヨーロッパ総局長)の「解説」が加えられています。
石合さんは何度も緒方さんにインタビューをされており、そうした経験も踏まえて記された「リアルな平和主義者・緒方貞子」は、生き生きと緒方さんの素顔や思想を描き出しています。
最終章「世界へ出て行く若者たちへ」は1997年に記されたものですが、今なお色あせないどころか、かえって今の時代において、いっそうの魅力を放つ文章となっており、若い世代の人々にぜひ読んで欲しい内容を含んでいます。