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映画「沈黙-サイレンス」見てきました

 

 公開初日、『沈黙』を見てきました。ストーリーは原作にかなり忠実に作られていると感じました。細かな心理描写は小説にかないませんが、映画ならではの映像から伝わるインパクトは、心に迫るものがありました。
 イエズス会の宣教師たちが主人公になっているとはいえ、作品全体から強烈に伝わるのは当時の農民たち(キリシタン)の生き様です。17世紀の日本を扱った、いわゆる「時代劇」ともいえますが、NHK大河ドラマをはじめ、日本の時代劇では主人公は決まって、サムライや将軍や大名、殿様たちです。そうした日本的「時代劇」とは一線を画するような形で、庶民(農民)の姿が中心に据えられている点で、映画「沈黙」は新鮮でした。
 俳優陣も豪華で、楽しめます。ただし、ハリウッド映画とはいえ、見てスカッとするタイプのものではありません。原作同様、過酷の時代の中で生きた人々が抱えた重い問いが、見る者にも投げかけられます。

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