島薗進『倫理良書を読む──災後に生き方を見直す28冊』(弘文堂)
2月18日発売の新刊・島薗進『倫理良書を読む──災後に生き方を見直す28冊』(弘文堂)を紹介します。
帯には「東日本大震災後の世界、「善い生き方」を求める人のための読書案内」と記されています。
島薗先生が選ばれた28冊の読書案内です。おもしろいのは新旧の本が、うまく散りばめられていること。たとえば、カント 『永遠平和のために』、内村鑑三 『後世への最大遺物』、ヤスパース『戦争の罪を問う』、レイチェル・カーソン『沈黙の春』のような古典的なものから、ベック『リスク社会論』、マイケル・サンデル 『完全な人間を目指さなくてもよい理由』、高橋源一郎『非常時のことば』といった比較的最近のものまでをカバーしています。
私自身は28冊の内、半分強ほどは読んでいますが、まだ未読のものもありましたので、この本から刺激を受けて、早速読んでみようと思いました。広い意味での倫理的思考、そして「善い生き方」に普段から関心を持っている人には、すぐれたガイドとなる本だと思います。
新刊が出るたびに、島薗先生から、もったいなくも送っていただいているのですが、それに対するお返しができない(送るものがない!)というのが、現在の私の状況です。お返しできない分、しっかり読ませていただきます!