台北から無事帰国
台北から無事帰国しました。帰国の日の午前中は、猫空(Maokong)のケーブルカー(全長4キロ)に乗りました。猫空は「猫がいない」という意味らしいです(なぜ、そのような名前になったのかは知りませんが)。
ぎりぎりまで他の参加者と市内周辺にいたため、空港に向かうのがぎりぎりになってしまいました。しかし、外交部の方が空港まで車を飛ばしてくださったおかげで、何とか間に合い、大急ぎでおみやげものを買うこともできました。
今回のシンポジウムの各テーマや発表は、おもしろいものもあれば、そうでないものもあり、いろいろでした。また、言論統制のようなものも多少感じましたが、Muslim World League の最大のスポンサーであるサウジアラビアが、少しずつ世界の変化へと対応しつつあることは積極的に評価してよいと思いました。
リベラルな価値観からすると、「対話」をテーマに掲げながらも、中東情勢の変化やサウジアラビアの内実に触れられないのはストレスのたまる部分に違いありませんが、変化を急かしてはならないでしょう。私自身、議論のプロセスで、正直、イライラすることもありましたが、ゆっくりとした変化を見守っていかなければならないとの自戒を新たにしました。
価値観の違いは確かにあります。しかし、まず交流を深め、共有できる価値基盤を少しずつ広げていくことからスタートしていかなければならないと思っています。
台湾にいながら、アラビア語が圧倒的に多く飛び交い、また、ほとんどの参加者がムスリムという環境の中にいながら、不思議と居心地の良さを感じました。アジアおよび中東のムスリムと親しくなれただけでなく、Muslim World League の様子に触れることができたのは、私にとっては大きな収穫となりました。