CISMOR講演会「メンフィスとテーベ──古代エジプト社会における神々・王・人間」
2月12日、CISMORと日本オリエント学会共催の公開講演を行いました。講師は、中部大学の中野智章先生。古代エジプトがテーマとなりました。
折しも、同日、現代のエジプトではムバラク大統領の退陣が表明され、エジプトの対する関心が高まっている中、100名を越す来場者に恵まれました。
CISMORではエジプトを含む中東をテーマとしてこれまでも扱ってきましたが、時代的にはどうしても近現代の事象に集中していまいがちです。日本オリエント学会との共催によって、古代オリエント社会についての学びができるのは、本当にありがたいことです。
話はとてもわかりやすく、建築上まったく異なるように見えるピラミッドと神殿には隠された共通点があることが説得力ある形で示されました。
また、古代エジプト王たちの倫理観の高さ(死後も民のために奉仕する)と現代のファラオ(ムバラク大統領)のコントラストが予期せぬ形で立ち現れてきました。
この講演会で話題となったピラミッドやルクソールの神殿には、私も20年ほど前に行ったことがあるのですが、そんな秘密があったのか!と感心することがばかりでした。同じモノであっても、やはり知識をもって見ると、まったく違う世界が広がってきます。
ちなみに、私が20年ほど前に見たエジプトの風景は、Photo Studio の1990年のところにアップしています。