京都中央チャペルで
今日は、京都中央チャペルの礼拝でメッセージを語り、午後は学習会で講演をしました。
この教会はペンテコステ系の教会で、日本基督教団の教会とは礼拝の雰囲気が違うのですが、音楽を多用した元気ある礼拝は活気にあふれ、私にはしっくりくるものがあります。
午後の学習会では、保守的と言われるペンテコステ系あるいは福音派の教会では、まず読まれることのない、きわめてリベラルな内容の本を題材にして講演を行いました。福音派、リベラル派というわだかまりにとらわれずに、このような学びの機会を持てる点に、この教会の可能性を感じました。
学習会の題材にしたのは次の本です。
イエスが、当時の帝国主義、神殿による支配体制と対決したという政治的な文脈を丁寧に描写しながら、同時に、宗教的背景としての旧約聖書および黙示的終末思想、復活思想を描く中で、イエスの言葉と行為のラディカルさを際だたせています。
この手の専門書としてはとても読みやすいもので、初心者にもおすすめできます。
福音書が持つ反帝国主義的神学を、今日のアメリカの帝国的政策への建設的批判へと結びつけていくあたりは、クロッサン、ボーグらしいところです。
イエスの受難の旅は、個人の変容を求めるだけでなく、この世の支配構造への挑戦であったという、この両面をきちんと押さえることが大切だ、ということでしょう。
講演後の質疑応答では、質の高い質問が多数出され、とても刺激に満ちた時間となりました。
終わったのは夕方の5時過ぎ。朝から夕方まで、いったい何時間話したのだろうか、と思いますが、あっという間に過ぎ去ったということは、それだけ充実してということなのでしょう。