KOHARA BLOG

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上海師範大学で講演

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 318日の午前中、上海師範大学で講演を行いました。中国語では「学思湖海外名士講伝」(漢字は日本語化しています)と呼ばれる、上海師範大学で歴史ある講座として行われました。海外からの著名人による特別講演シリーズのようで、日本人としては二人目だとのこと。私の前は、作家の渡辺淳一氏。


 しかし、こういうことを私は当日になって知らされましたので、講演については、かなり気楽な準備しかしていませんでした。(^_^;)

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 講演に先立ち、副学長がわざわざ挨拶をしてくださり、この講演を記念した、私の名前が刻まれたプレートと、私の名前が刻まれた印鑑をプレゼントしてくださいました。印鑑といっても普通の印鑑ではありません。中国風狛犬の彫刻つきの豪華版です。プレートにしても、中国風印鑑にしても初めていただきましたので、これは一生ものです。手厚いもてなしに、ただただ感謝する他ありません。

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 講演タイトルは「現代社会における宗教研究の重要性」。世俗化、宗教復興現象などのグローバルな変化について触れた上で、国家と宗教、世俗ナショナリズムと宗教ナショナリズムの関係を日本、中国を素材にして論じました。信教の自由の問題、靖国問題にも言及しました。やはり、質疑応答では、国家神道や天皇制の問題に議論が集中しました。靖国問題を政治問題として扱うだけでなく、その深層を理解するためには宗教的次元における的確な理解が必要なこと、それらを含めて、これからの世界のために宗教研究がいかに重要な意味をもつかということを説明しました。

 上海師範大学は、かつては教員養成の専門学校でした。日本で言うと教育大学に当たります。しかし、1980年代に教員養成の機能を残しつつも、一般的な総合大学へと機構改革しました。そして、哲学系学部の中に宗教研究のセクションを作りました。しかも、ほとんどメジャーな宗教はすべてカバーする多彩な教授陣で、その充実度には驚きを禁じ得ませんでした。1980年代以降の中国社会の急激な変化の一端を見た思いがしました。

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