KOHARA BLOG

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人民大学、中国社会科学院

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 315日、午前中は中国人民大学、中国社会科学院の先生方と懇談の機会を持ちました。どの先生もキリスト教を何らかの形で専門としており、中国の中でもトップクラスの方々でした。

 文化大革命によって、宗教研究のたぐいは、いったん根絶やしになり、1980年代以降、徐々に文学部の中に副次的な形で宗教研究が位置づけられていくようになります。そして、10年ほど前から、宗教学部や宗教系の専門センターが次々に設置されてきました。

これは中国共産党の宗教政策が大きく変遷してきたことを物語っています。もちろん、ずいぶん寛大になってきてはいるものの、キリスト教やイスラームに対しては、かなり神経をとがらせているようです。

 ちなみに中国には五つの公認宗教があります。道教、仏教、カトリック(天主教)、プロテスタント(基督教)、イスラームです。

 ドイツに13年間留学されていた楊先生は、カトリック神学者のハンス・キュンクと共同プロジェクトを行ったりしており、想像以上に、外の世界とのつながりがあることを感じさせられました。楊先生の他にももう一人、ドイツで学ばれた方がおり、結局、このお二人とはドイツ語で会話する羽目になりました。

 日本ではほとんどドイツ語で会話する機会がないので、最初は本当に四苦八苦しました。慣れてくると、多少なめらかにしゃべれるようになりますが、単語がすぐに出てこないのが悩ましいところです。まあ、何とかコミュニケーションはできましたが。

 中国では毎年一回、全国規模のキリスト教研究者のためのカンファレンスが行われ、そこには150名ほどの研究者が集まってくるそうです。これが中国におけるキリスト教研究者の実数と見てよいと思います。

 社会科学院の高先生によれば、中国におけるキリスト教人口は5000万人ほどだろうとのことでした。ただし、これに関しては諸説あって、もう少し少なく見積もる人もいれば、国会に公認されていない「家の教会」を含めれば、1億人をくだらないと言う人もいます。

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