『へこたれない:ワンガリ・マータイ自伝』
まだ読み終わってはいないのですが、読み応えのある本を一冊紹介します。
ワンガリ・マータイ『UNBOWEDへこたれない――ワンガリ・マータイ自伝』(小池百合子 訳)、小学館、2007年。
ノーベル平和賞を受賞した、あのマータイさんの自伝です。イギリスによるケニアの植民地化の歴史から始まり、自らの人生へとつなげていきます。歴史的な叙述がしっかりしており、マータイさんの半生を軸にして、20世紀という時代を振り返ることができます。
入植者たちによってケニアは土着の生活様式を大きく変えられていきますが、キリスト教宣教師たちによる変化も細かく描写されています。
30年間で3000万本もの植林をした人物の不屈の精神が、どのようにして育まれてきたのかを知ることができます。