小原On-Line

神学部・神学研究科: 2009年2月アーカイブ

20090226.jpg 先日、神学部所蔵の踏み絵の謎を解くために、キリシタン研究の専門家・青山 玄先生(南山大学名誉教授)に来ていただき、ものを見ていただきました。
 「踏み絵 in 神学部」(2.20記事)にも書きましたように、二つある踏み絵の一つに年代が記されており、西暦換算で1669年でした。あまりにも古いので、疑いの目をもって見てしまうのですが、青山先生によれば、本物の可能性が高い、ということでした。
 踏み絵の実物は、日本でも現存しているものが非常に少ないということも、うかがいました。
 キリシタン関係の文献の研究者は、ある程度いるらしいのですが、踏み絵を実際に鑑識できる人はもうほとんどいないとのことでした。

 右上の写真の中央にいるのが青山先生、右が神学部の本井先生です。本井先生が持っているのは、神学部所蔵の「キリシタン禁制の高札(こうさつ)」です。キリシタン禁制の高札は、江戸時代から明治初期まで使われていました。この高札も年代を特定するのは難しいですが、おそらく幕末から明治期のものでしょう。風雨にさらされたようで、文字はかなりかすんでいます。

 神学部所蔵の踏み絵は、十字架につけられたイエス(これがかなり一般的)と、幼子イエスを抱いたマリア(と想像されるもの)が刻まれていますが、踏み絵の絵柄はいくつかの類型があり、そこから、年代や出所などをある程度特定できるようです。
 この踏み絵の由来をさらに詳細に探るために、次なる手がかりを求めてミステリーの旅は続きます。さながら、和製「ダ・ヴィンチ・コード」の様相を帯びてきました(笑)。
 続報を気長にお待ちください。

20090221_2.jpg
 卒業してから、早5年たった方々と、久しぶりに夕食を共にしました。今日お会いしたのは、卒業後も時々会っているので、5年ぶりというわけではありませんが、やなり懐かしい顔ぶれではあります。
 同志社大学 寒梅館7階の Second House Will で食事をしました。昼間と違って夜は空いているので、静かに会話を楽しむことができます。

 まだお若い方々とはいえ、卒業して5年たつと、昔話ができます。ちなみに、今日の三人は、下のブログ記事の写真にのっています。こうやって振り替えると、ブログも立派に歴史を記録しているな、と思います。

 左前の女性は、昨年5月に住吉大社で結婚式をあげられ、そのときのことをブログでも紹介しました。その中にあるYouTube動画は、今も世界中からアクセスされています。

 左奥の女性は、同志社香里中高の先生をしています。妊娠6ヶ月とのこと。最近報道された宮沢りえの妊娠月数と同じということで、宮沢りえと張り合っています。

 右前の女性は、卒業後、コンビニ大手のセ○ンイ○ブンの社員として働いてきました。セ○ンイ○ブンは、今、何かと話題になっていますが、この業界の大変さを切々と語ってくださいました。

 卒業してから、それぞれの道を進みながら、元気に近況を語り合えるのは、本当にすばらしいことだと思います。

20090221_1.jpg
 このブログ、最近、グルメ・ブログになってきていましたので、ついでながら、Second House Will のコース・ディナーの前菜の一品を左にあげさせていただきます。

 メインは、お肉やお魚なのですが、ちょっとした前菜がメインに匹敵するほどおいしく感じられました。全体的にボリュームもあり、満足行く内容です。

20090220_1.jpg 神学部図書室の貴重書の保管場所を整理していたときに、偶然見つかったのが右の品です。
 ご覧の通り、踏み絵なのですが、使用されて多少すり減っているとはいえ、かなり保存状態のよいものです。
 ちなみに、作成年代は「寛文九年」(左下写真)と裏側に記されていました。西暦に直すと、何と1669年!
 ひょっとすると、すごいお宝かもしれません。とはいえ、真贋を見極めることのできる人は同志社にはいませんので、近いうちに踏み絵の専門家に鑑定してもらいたいと思っています。
 大規模なキリシタン迫害の道具として、このような踏み絵が用いられた歴史を思うと、実物が放つリアリティは鬼気迫るものがあります。

20090220_2.jpg
 同志社史の専門家である神学部の本井先生に尋ねたところ、宣教師のギューリックが収集したものではないか、とのことでした。ギューリックは宗教博物館を同志社に作ることを構想し、いくつか収集を始めていたようです。ただ、残された資料からは、これがどのようなルートで神学部図書室に持ち込まれたのかは特定することはできません。

 来年、マーティン・スコセッシ監督が遠藤周作の『沈黙』を映画化するということについては、先日のブログでも触れましたが、それに連動して、今後、キリシタンや踏み絵への関心が高まるかもしれません。
 神学部所蔵の踏み絵が本物だったらすごいのですが、このミステリーの結末については、もうしばらくお待ちください。
20090213.jpg 2月13日、ジャカルタ神学大学学長のジャン・S・アリトナン教授による講演会が行われました(神学部・神学研究科とCISMORの共催)。
 世界最大のムスリム人口を有するインドネシアには、10パーセントものクリスチャンがいます。イスラームとキリスト教の関係を軸にして、インドネシアの歴史と今日の問題をコンパクトに整理した講演でした。
 講演に引き続き、クローズドなワークショップも行い、そこでは活発な質疑応答がなされました。右の写真はワークショップの際のものです。華やかな衣装も印象的でした。
 今日も、MacBook Air を会場に持ち込み、がんばってメモしましたので、関心のある方はご覧ください。厳密なものではありませんので、その点はご寛容にお願いします。


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