12月16日(土)、同志社大学東京オフィスで「一神教と多神教――インドの「一神教」理解について」というテーマで研究会を持ちました。
後藤敏文先生(東北大学)と丸井浩先生(東京大学)に発表をしていただきました。古代インドを中心とする話であったので、私にとっては真新しいことばかりであったのですが、古典文献をきちんと扱うことのできる碩学ぶりには感心させられました。
丸井先生は、宗教間対話や包括主義(inclusivism)ということに言及され、このあたりは私の関心と重なるところが多く、インスピレーションを受けました。
インドは包括主義と排他主義を両輪としてきたのではないか、という指摘にはまったく同感でした。
議論をしながら、一度、このあたりの問題をきちんと整理する必要のあることを痛感しました。宗教間対話の議論では、多元主義的モデルがしばしば理想とされ、排他主義や包括主義は前時代的な遺物として見なされるような風潮がありますが、こうした考え方に、私はかなり批判的な意見を持っていますので、いずれ、まとめてみたいと考えています。
丸井先生が発表の冒頭で、私のHPのことに言及してくださいました。多少なりともお役に立てたようで、うれしい限りです。