今日、龍谷大学を会場にして、京都・宗教系大学院連合の研究会が行われました。
国際交流基金を通じて来日していたテヘラン大学(イラン)のザルバーニ先生をお招きし、「イマームとブッダの比較研究」というタイトルで発表していただきました。
シーア派イスラームにおけるイマーム理解を中心に話してくださり、大乗仏教の三身論との類比関係を時折織り交ぜていました。
仏教とイスラームとの対話、比較研究は、まだほとんど手が付けられていない状況であるだけに、今回の研究会は仏教研究者にとっても貴重な機会になったと思います。
イマームは、単に預言者ムハンマドの後継者であるというだけでなく、超・人間的な側面を含めてシーア派信仰の重要な部分になっていることが、わかりました。
ただし、イマームの超・人間的な側面は、スンナ派からはかなり否定的に見られていますので、事柄は単純ではありません。
イマームをどのように理解するかが、現代のアヤトーラとしてのホメイニやハメネイへの忠誠にもつながっていくのではないか、という質問が、コメンテーターの森先生から発せられましたが、これについては明確な返答はありませんでした。
8月終わり頃まで京都に滞在されますので、いずれ、細かい点についてもお聞きできればと思っています。
京都・宗教系大学院連合の国際化の第一歩として、今日の研究会は意義があったと言えます。