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呉のホテルから港に向かい、そこから高速艇に乗って、江田島に向かいました。江田島の小用(こよう)から大行寺まではタクシーを使います。大行寺は高台にあるので、瀬戸内海を眺望することができるのですが、じっと見ていると潜水艦が動いているのが見えました。このあたりには海上自衛隊関係の施設があるためだと思います。本物の潜水艦を目の当たりにしたのは初めてで、かなり大きいことに驚きました。
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今日は大行寺で朝と午後の二回、話をしました。朝は、浄土真宗のエッセンスについて、午後は、葬儀・終末期医療とと仏教について話しました。
檀家の方々がたくさん来てくださり、熱心に聞いてくださっている姿には心励まされました。
広島は「安芸門徒」と呼ばれる浄土真宗の門徒がたくさんいる土地柄です。江田島だけでも20ほどの本願寺派寺院があるようです。日本の中でも、広島は真宗門徒の人口密度がもっとも高いところではないかと思います。
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お寺で、私が浄土真宗について話すのは、考えてみれば奇妙なことかもしれませんが、外部の人間がどのように浄土真宗をとらえているかを知るのは、門徒の方々にとっては一定の意義があると思います。特に、浄土真宗が当たり前の地域では、自分たちの信仰を客観的にながめ、自覚的にその輪郭をつかむという作業は欠かせないでしょう。
私は、仏教の他の宗派やプロテスタントなどとの比較を交えながら、浄土真宗のユニークさについて話をしました。「他力本願」「信心一つ」という教えは、絶大な自由度を真宗門徒に与えますが、それは同時に大きな責任と(自覚的な)選択を伴うものであることを強調しました。
午前と午後の話の合間に、近くにある海上自衛隊幹部候補生学校(旧・海軍士官学校)の見学にでかけました。後日、写真をアップしたいと思います。