小原On-Line

旅行・地域: 2005年7月アーカイブ

 香港から無事帰国しました。フライトは4時間弱なので気楽です。本を読んだり、居眠りしたり、食事をしたりしていると、あっという間に到着する感じです。
 深夜に到着して、翌日は会議日。夕方までびっしりと会議づくしで、その後、夕方からは大学コンソーシアム京都提供科目「宗教と倫理」の最終回に参加しました。同志社女子大の中村先生、京都女子大の徳永先生、龍谷大学の高田先生らと共に、受講生からの質問に答えるという形で授業を進めました。

 今回、香港でのワークショップに参加して、いろいろな刺激を受けたので、それを今後は具体的な形にしていきたいと思っています。
 同志社の神学教育はかなり先端的なことをやっていながら、それが外にわかるように表現されていないので、今後は、そのユニークさをウェブなどを通じて、うまく伝えていきたいと思っています。また、その前に、カリキュラムの構造だけでなく、どのような人物の育成を目指しているのかを説明したミッション・ステイトメントが必要となるでしょう。

 日本、(東)アジアというコンテキストを十分に反映したカリキュラムや研究も必要です。実は、今学期、contextual theologyをテーマにした講義を大学院で開講していたのですが、論点の整理にとどまっており、本格的にやるにはまだ時間がかかりそうです。しかし、そのおもしろさや難しさもわかってきたので、これからぼちぼちやっていきたいと思っています。

 3日目はワークショップの最終日だったのですが、午後の帰国者が多いということで、急遽、午後の予定がキャンセルされ、フリーの時間ができました。
 ラッキー!ということで、昼食を食べた後、すぐさま街中へと繰り出していきました。

050711a Tsim Sha Tsuiという港の方の駅で降りて、あたりをうろうろと歩き回りました。途中、あの有名なPeninsular Hotelが目に入ったので、全く用はなかったのですが、見聞のため、ホテル内に入ってうろうろしました。さすがに格式高い風情が随所に感じられました。
 Tsim Sha Tsuiのあたりは、ショッピング街が続いており、そこも見て回りましたが、確かにブランド品などが日本より安いように感じました。といっても、わたしはブランド品の価格の相場などについてはまったく知りませんので、かなり直感的な印象ですが。しかし、高級ブランド店が軒を連ねているのは圧巻で、バーバリーのお店の前では、まるでタイムサービスの割引商品を買うかのように、長蛇の列ができていたのは印象的でした。

 Tsim Sha Tsuiからフェリーに乗って中環(the central)と呼ばれる地域に行きました。ここはビジネス街が中心で巨大なビルが、いくつもそびえ立っています。上の写真は、中環のハーバーで撮したものです。
050711c このあたりで、特に目的を定めず、うろうろと歩いたのですが、途中、吉野家の牛丼がありました。たぶん、ここでは日本では輸入禁止の米国産牛肉を使って、牛丼を出しているのでしょう。吉野家の牛丼の味が急に懐かしく感じられ、食べたい!という誘惑が頭をもたげたのですが、夕方近かったので、何とかこらえました。

 中環を歩いた後、100万ドルの夜景を見るべく、ビクトリアン・ピークという山頂にトラムでのぼりました。下の写真は暗くなる前にビクトリアン・ピークから香港の街を撮った写真です。
050711b 頂上には、かなり巨大なショッピングセンターがありました。日本では山の上など高いところは、ものの値段も高いことが多いですが、ここはそういうことはまったくなく、すべてがかなりリーズナブルな価格でした。
 あたりがくらくなって、いざ、香港の夜景へ! 曇り時々雨という天気のせいもあったのですが、何となく街の光が少なく見えました。よく考えると、日曜日。ビジネスはお休みなので、ビジネス街のビルディングは消灯されたまま。100万ドルではなくて、50万ドルくらいの夜景だったような気がします。(^_^;)
 夜景も一応撮ったのですが、コンパクトカメラの性能の限界で、非常に暗くしか撮すことができなかったので、写真としてはボツです。100万ドルのや夜景らしく撮すには、三脚付きで、ちゃんとしたカメラで撮す必要があります。
 多少期待はずれであったとはいえ、香港の全体を見渡すことができ、やはり一度は訪れるべき場所であることに違いはありません。

 帰りは、トラムの駅からさらに歩いて、SoHoというエリアで食事をしました。ここは多国籍の料理が集まっている場所で、さすがに中華料理に飽きていたので、別の料理を食べようとここにやってきました。あれこれ値段を比較した結果(せこい!)選んだのは、ギリシア料理。久しぶりのギリシア料理でしたが、ボリュームも味も十分に満足できました。

 大学の宿泊場所にたどり着いたときには12時を回っていました。
 今日の夕方の飛行機で帰国します。

050709a 三日目にもなるとだいぶ慣れてきましたが、朝から晩まで英語での議論はさすがに疲れます。(^_^;)  今日は三つのグループに分かれて、それぞれで各国の教育システムや、神学カリキュラムの内容について討議をし、アジアの神学にとって必要な内容は何かを考えました。西洋的な枠組みを越えたカリキュラムの模索です。  異なる国、異なる大学で行われている教育内容を聞くのは、非常に刺激的でした。全体の様子を聞いてみると、同志社大学神学部・神学研究科が行っている(あるいは、これから行おうとしている)教育内容はかなり先進的な部類にはいることも確認できました。

050709b  議論しておもしろいなと思ったことの一つに、「組織神学」(systematic theology)に対する評価がありました。アジアの多様な土壌においてはsystematicなものはそもそも成り立たない、あるいは西洋的だということで、この言葉は使わない方がいいというのです。わたしは、神学の分野では一応「組織神学者」ということになるので、かなり興味深く議論を聞いていました。systematic theologyよりchirstinan thoughtと名付けた方がよいという意見が多かったです。  名前は確かに内容理解にも関係してくるので大事な部分ではあります。伝統的な神学の分け方、つまり、聖書神学、歴史神学、組織神学などが、それぞれ西洋的な枠組みを踏襲しているということで、アジア的なフレームワークや科目名が模索されました。  カリキュラムの枠組みそのものを考え直す、ということは、普段なかなかする機会がないので、自分の考えを整理する上でもよい刺激になりました。
 ひょっとすると、来年度の神学部・神学研究科のカリキュラムは大きく変わるかもしれません。(^_^;)

 二日目の全プログラムが終わりました。ワークショップの司会の務めも何とか終えることができたので(大したことはしていませんが)、少し肩の荷が下りました。司会をするより、好き勝手に発言できる方がはるかにいいです。  議論は多岐にわたるので、とても簡単にまとめることはできませんが、アジアの神学の特質、教育のあるべき姿を描き出すことにエネルギーが注がれました。果たして「アジア的なもの」は共通項として抽出することができるのでしょうか。  こうした議論の際には、決まって「西洋」との対比関係の中で「アジア」が語られることになります。これはポストコロニアリズムということを意識すると避けることはできません。  わたしは奥歯に物が挟まったような議論はしたくなかったので、最初に、アジアにおける歴史的な問題はWestern imperialismだけではなく、特に北東アジアにおけるJapanese imperialismも神学的な課題としてあるのではないか、と発言しておきました(政治的な課題であることは言うまでもなりません)。  また、アジア全域で、中国およびインドの台頭がかなり意識されていることがわかりました。  こうした議論をしていると、アジアという枠組みの中で、日本がどのようなプレゼンスを示し、またどのような貢献することができるのか、ということを、今後きちんと考えていかなければならないことを、つくづく感じさせられました。そして、何より、このような機会を通じて、信頼関係を形成していくことの大切さを考えさせられました。  朝は簡単なトーストが出るのですが、昨晩に引き続き、昼食と夕食は予想通り中華料理でした。中華ずくしです。同じレストランで食べるので、メニューがほとんど一緒なんです。あと二日続きます。量が多いので(ついつい手が伸びてしまいます)太りそうな予感がしています。

香港に到着

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050708 香港に到着しました。右の写真は宿泊している香港中文大学のゲストハウスの窓から撮った写真です。曇り空ですが、それなりに香港らしさが現れている風景だと思います。  朝5:30頃に家を出発し、午後1時に香港に到着しました。到着後、京都ですれ違ってしまったProfessor Peter NGと会い、夕方からプログラムが開始され、夜の9:30頃にようやく解放されました。  Asian Christian Higher Education Instituteが主催するアジア神学教育ワークショップに参加しています。  インド、スリランカを含むアジアのほぼ全域から35名ほど神学者たちが集まり、米国やイギリスの大学からも数名の参加者がいます。  朝7:30に共に食事をし、夜食事を終わるまで、びっしりとプログラムが詰まっている殺人的なスケジュールです。行く前から、おそろしいな~と思っていたのですが、到着してプログラムを見ると、いくつかあるワークショップの内の一つの司会(facilitator)が私に割り当てられていました。日本では考えられない強引さです。  一応、組織のオーガナイザーにやんわりと抗議したのですが、「きみならできる」ということでおしまいでした。(T_T) きっと、わたしのつたない英語力での議事進行を見て、後悔されると思いますが・・・

 今日から来週月曜日まで香港に出かけてきます。A Workshop on Its Implications for Christian Studies and Theological Education in Asia というのに招待されています。簡単に言えば、アジアにおける神学教育のワークショップです。
 香港中文大学が会場になるのですが、かなりハード・スケジュールのワークショップです。朝から晩まで、びっしりプログラムがあります。これがチャイニーズ・スタイルなのでしょうか。
 ちなみに、今日は朝の5時半頃家を出て、昼の1時過ぎに香港に到着しますが、何と、夜の9時半までプログラムがあります。(T_T) スケジュールを見たときは、一瞬、目を疑ってしまいました。(^_^;)
 アジアのほぼ全域から各国の代表者が集まり、また、アメリカやイギリスからの参加者もいます。
 大学のゲストハウスに宿泊するので、インターネットが使えるかどうかは、わかりません。一応、ノートパソコンは持っていくので、うまく接続できれば、香港からBLOGを更新したいと思います。
 果たして、そのような余裕があるかどうかも問題ですが・・・(コワイ)

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