小原On-Line

新聞記事: 2010年2月アーカイブ

 「教育の対価」(『京都新聞』2010年2月10日、夕刊)を追加しました。
 日米の教育比較に思いを巡らせながら書いたものですが、文字数の関係から、アメリカの大学の様子を細かく記すことはできませんでした。
 アメリカの大学教育を理想化するつもりはありませんが、それを比較の対象とした場合、日本の教育は、まだまだ改善の余地があることを痛感させられます。
 既存のシステムの中でできることは限られているのかもしれませんが、より密度の高い知的興奮を味わえるような授業にしていくための工夫を考え出していきたいと思っています。
 Yomiuri Online で、とても興味深い記事を見つけました。一部引用しますが、記事の中にあったグラフがカリフォルニア大学9校の様子をよく表していますので、直接に記事をご覧になってください。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100207-OYT1T00334.htm

米加州大、アジア系学生を締め出し?
 ノーベル賞受賞者を多数輩出するなど世界トップレベルの州立大学群として知られる米カリフォルニア大学が、2012年から、学業成績のみだった入学選考基準を見直すことに対し、アジア系団体などが「アジア系学生を締め出す措置」と反発を強めている。
 背景には、勉学熱心なアジア系学生が一部校で全学生の5割を超えるなど他人種を圧倒している実態がある。
(中略)
 同大学の学部は9校からなり、現在の学生数は計約17万人。カリフォルニア州のアジア系人口は約13%だが、アジア系学部生は旗艦校のバークレー校で41・6%、ロサンゼルス校(UCLA)で38・2%、アーバイン校で52・2%を占めるなど、7校では州内で約44%を占める白人より多い。入学者は1990年代中頃から急増、アジア系の中では、中国系が最も多く、韓国系、フィリピン系、日系が続く。

 簡単に言えば、カリフォルニア大学でアジア系学生が増えすぎて、白人学生を比率的に圧迫しているので、何とかしなければならない、という話です。
 アーバイン校では何と52パーセントがアジア系学生! 確かにすごい数です。アジア系学生比率が一番低いのは、私のいるサンタバーバラ校。それでも20パーセント近くあります。サンタバーバラでは、確かにアジア系が多いという印象はあまりありません。なぜこうなっているのかは、よくわかりませんが。
 多少比率の差があるとは言え、アジア系学生がこれだけの割合を占めているのは、さすがにカリフォルニアらしいと言えます。東海岸の大学では、こうはいかないでしょう。
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近  著

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