私は高校生時代、講談社のブルーバックス・シリーズを片っ端から読んでいくほどに物理好きの人間でした。数あるブルーバックスの中でも、とりわけ感激して読んだのが、南部陽一郎氏の『クォーク』でした。初版は1981年。
その頃、南部陽一郎がすごい物理学者であるとは理解していましたが、その人がノーベル賞を受賞して、感動もひとしおです。
難解な素粒子物理学を、実にたくみな説明によって解き明かしてくれます。
素粒子物理学なんて、今まで縁がなかったという人にもおすすめの一書です。私は、これによって「宇宙の秩序」への関心が開花したと言っても過言ではありません。道を誤って(?)、物理学とはずいぶん離れた方向に来てしまいましたが・・・