小原On-Line

書籍・雑誌: 2007年6月アーカイブ

 佐藤優『国家と神とマルクス』をざっと読みました。「絶対的なものはある、ただし、それは複数ある」と語ってきた著者にとって並存する絶対的な3項、すなわち、日本国家、キリスト教、マルクスが書名の背後に意図されています。
 ただし、本文でこれらががっちと展開されているわけではありません。これまで、佐藤氏が『月刊日本』や『情況』という(おそらく一般読者にはあまり縁のない)雑誌での対談や原稿をまとめたものです。
 獄中での読書体験記は興味深く、半端な読書力でないことがわかります。

 「私にとって小菅(東京拘置所)の独房は、かつて得た中で、同志社大学神学館二階の神学部図書室と並ぶ、読書にとって最高の環境だった。」

 こういう表現にも見られるように、神学部のことがかなり頻繁に出てきますし、また、佐藤氏のキリスト教信仰がストレートに語られています。

 ちなみに、神学部図書室は今年の夏、大改装を予定しています。壁をいくつかぶちこわし、かなり大きなスペースを確保し、さらに良好な読書環境、研究環境を提供する予定です。

200707_l_1  小原克博 On-Line に、「宗教は人類最古の広報エージェント――古くて新しい宗教広報の現場」(『PRIR(プリール)』(宣伝会議)2007年7月号)を追加しました。
 6月1日発売の月刊誌です。関心ある方は書店にてお買い求めください。
 到着したばかりの紙面を開くと、イスラームは大塚和夫(東京外大)、キリスト教は芦名定道(京大)、仏教は島薗進(東大)、神道は石井研士(國學院)等々、といった絢爛豪華な執筆陣で、驚きました。
 私の雑文など、こっそりと入れておいて欲しかったのですが、なぜか、特集記事のトップに来ていました。
 広報の専門誌が宗教を特集するというのは、きわめて珍しいことだと思いますが、全体としては、おもしろいものに仕上がっています。

PRIR 7月号 (Amazon)
「宣伝会議」における『PRIR』7月号紹介

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