小原On-Line

講義・講演: 2011年7月アーカイブ

 基調講演「現代世界と宗教間対話」(日本宗教ネットワーク懇談会主催 シリーズ「いま、なぜ宗教間対話なのか」、慶應義塾大学、2011年7月9日)を追加しました。当日用いたプレゼンテーション資料をご覧いただくことができます。説明なしではピンと来ない箇所もあるかもしれませんが、概要をつかんでいただくことはできると思います。
 宗教間対話の課題(目標)を「結論」としてまとめておきましたが、それを抜粋すると以下のようになります。これまでの対話の経験から得られた実感のようなものでもあります。一つひとつの項目について、軽く1、2時間は話ができそうです。

・具体的な共通課題の設定
日常的な対話的実践、Interfaith NGOの展開
・対話を阻害する力(暴力、紛争)の分析
・(対話を求めない)原理主義的グループとの対話
・宗教の内部における対話(Intra-faith dialogue)
・「宗教」と見なされなかったものとの対話
多様な民俗宗教(民間儀礼)、スピリチュアリティ
・内発的な変化を見届ける。外圧によって変化を強いない。
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 7月9日(土)、慶應義塾大学(三田キャンパス)でシンポジウム「いま、なぜ宗教間対話なのか」(第1回「壁は乗りこえられるのか?―対話の現場から―」)が開催されました。
 私は「現代世界と宗教間対話」というテーマで基調講演をし、その後、パネルディスカッションに加わりました。
 仏教、神道などをベースにした対話の取り組みについても報告がなされ、その後、宗教間対話をめぐる熱い議論が交わされましたが、それと同時に、現代社会において、そもそも宗教がどのような役割を果たすことができるのか、といった点にも話は及びました。
 私は講演の中で、日本の宗教間対話は切迫感のないサロン的なものであることが多い、といった発言をしたことから、それをめぐって賛否両論が出されました。
 より質の高い対話を求めていくためには、現状肯定的な話ばかりでは役に立ちませんので、あえて苦言を呈するような言い方をしましたが、結果的には、よいやり取りができたと思います。
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 7月9日(土)、慶應義塾大学で開催される下記シンポジウムにて「現代世界と宗教間対話」というテーマで話をします。詳細は、右のポスターおよび下の案内をご覧ください。

シリーズ「いま、なぜ宗教間対話なのか」第1回シンポジウム「壁は乗りこえられるのか?―対話の現場から―」

【日時】2011年7月9日(土)13:30-17:30
【場所】慶應義塾大学三田キャンパス西校舎3階532教室

今回のシンポジウムでは、「壁は乗りこえられるのか―対話の現場から―」と題し、宗教間対話の三つの現場報告を行ない、その経験と知見を参照軸としながら、宗教間対話を阻害する要因や促進する要因を明らかにするとともに、宗教間対話の可能性をラウンドテーブルで議論してみたい。宗教間対話を深化させようとする我々のこうした対話の実践が、宗教性そのものを深め、宗教間の対立や葛藤を克服し、広く世界平和に貢献することを切に希望するものである。ご関心をお持ちの皆様の多数のご参加、ご協力をお願いしたい。

参加希望者の方は、kashio@flet.keio.ac.jp までご連絡ください。

【主催】日本宗教ネットワーク懇談会
【連絡先】港区三田2-15-45 慶應義塾大学 樫尾直樹研究室
【URL】http://on.fb.me/m5jfxB
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