6月15日(金)、東北大学の
鈴木岩弓先生を講師としてお招きして、
宗教倫理学会の研究プロジェクト「3.11以降の社会と宗教」の第4回研究会を開催しました。発表タイトルは「震災以後の宗教者のちから──「心の相談室」から生まれた「実践宗教学寄附講座」」。
私は授業が5講時まであったため大幅に遅れて会場に到着しましたが、厚かましくも、いろいろと質問をさせていただきました。
鈴木先生は、3.11以降の取り組みの一つとして「実践宗教学」という講座を開講され、そこで将来的には「臨床宗教師」の育成を目指したいとのことでした。それが欧米におけるミリタリー・チャプレンや病院チャプレンをモデルにしているとのことだったので、具体的な実践の構想や、病院における宗教的ニーズなどについてお尋ねしました。
議論の中では、「宗教」という言葉が、日本の日常生活の中ではかなり使いづらい表現だということが指摘され、「信仰」やその他の言葉に置き換えることの可能性・必要性についても言及されました。これはなかなかの難問で、私も日頃から考えていることの一つです。
その他、医療現場に対する宗教的な介入がもたらすことの具体的な効果など、多岐にわたる議論がなされました。