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小原克博: 2010年12月アーカイブ

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 2010年の大晦日、全国的に雪がふっているようですが、比較的小降りの奈良から京都に到着すると、京都市内ではめずらしく雪が降り積もっていました。
 右の写真は、JR京都駅の前から京都タワーを撮影したものですが、拡大すると、おおつぶの雪が降っているのがわかると思います。

 京都でこれだけ降っていれば、湖西線を北上すると、かなりの降雪量かなと、ぼんやりと想像していましたが、自宅周辺では想像を超える積雪量でした。40センチ近く積もっていて一面銀世界。銀世界というと聞こえはよいのですが、家にたどり着くまでが大変でした。

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 犬たちを雪の中に出してやると大喜びで走り回っていました。雪が深いので、最初はウサギのようにぴょんぴょん跳ね回り、そのうち、通路ができていきます。

 みなさん、よい年をお迎えください。

 今日、初めて胃カメラをのみました。これまで病院に行く暇もなかったので、このような時期に行くことになりましたが、10月の健康診断の結果、胃のバリウム検査で引っかかり、「一年後経過観察を要します」との文言が気になっていたので、初めて胃カメラをのんだ次第です。
 実は、健康診断の結果が出た後、関西学院大学の神田先生と胃の話で盛り上がり、具体的なアドバイスを受けました。バリウム検査はいいかげんだから、とにかく、胃カメラをのむようにと。そのときに神田先生の口から出てきた「胃炎とは人には言えん」という強烈なダジャレが、今も脳裏にこだましています(ちなみに、神田先生はこのレベルのダジャレを連発するダジャレ王です)。
 今日もそのダジャレを思い出しながら、胃カメラをのんだのですが、結果は「慢性萎縮性胃炎」。急にどうこうなるわけではありませんが、暴飲暴食、ストレス、睡眠不足を避けてくださいとのことでした。暴飲暴食はしていませんが、多忙な日々の中ではストレス、睡眠不足は避けがたいので、どうしたものやら。
 胃の中にピロリ菌がいる疑いもあるので、年明けにはその検査もする必要がありそうです。調べると、ピロリ菌は日本人の50パーセント以上の人にいるとのことですが、これまではまったく人事のように考えていました。

 自分の胃の中をリアルタイムに見る、というのは新鮮な体験でもありました。現代人の特権と呼んでもよいでしょう。こうした貴重な体験を踏まえて、生活を見直し、健康で、ゆとりある2011年を迎えたいと、しみじみ感じています。
 第57回コルモス研究会の二日目のパネルディスカッションにおける私の発表の際の配付資料をアップしておきました。
 日本での宗教教育の見直しがオウム真理教による地下鉄サリン事件(1995年)以降、起こってきたのに対し、欧米では9.11以降、宗教教育をめぐる議論が活性化してきたことを指摘しました。


 稲垣恭子先生(京都大学大学院・教育学研究科教授)による講演「師弟教育の現在──人生の師と学校の先生と」のメモを以下につけておきます。師弟関係の変化について語っておられます。普段、あまり意識しませんが、学生との関係も、歴史的に見れば大きく変わってきたのだな、ということを再認識させられました。「三尺下がって師の影を踏まず」といった伝統は、もはや神話の世界に属しているかのような激変ぶりです。

 井上順孝先生(國學院大學教授)による「宗教文化教育の現状と課題」のメモを以下につけておきます。来年から始まる新しい資格制度「宗教文化士」ができるまでの歴史や背景、課題について話して折られます。

 12月26─27日、京都国際ホテルを会場にして毎年年末恒例の「現代における宗教の役割研究会」(コルモス)に参加してきました。昨年はアメリカにいたため、2年ぶりの参加となりましたが、懐かしい顔ぶれに多数再会することができました。
 コルモスは、一線の宗教研究者に加え、宗教界の指導的人物たちが参集するユニークな会合です。ちなみに、現在の会長は大村英昭先生(関西学院大学)、副会長は島薗進先生(東京大学)です。

 今年のテーマは「宗教文化教育と心の教育」で、初日の基調講演を、宗教文化士の推進役である井上順孝先生(國學院大學)と、教育学の専門家である稲垣恭子先生(京都大学大学院)がなされました。私は、二日目のパネルディスカッションで発表しました。
 二日とも、最初から最後まで、一番前の席に座らされていたため、身動きとれず、写真を一枚も写すことができませんでした。文字ばかりの報告になりますが、今回は持参した愛機 MacBook Air で比較的まじめにメモをとりましたので、それを記事をあらためて掲載したいと思います。
 新型 MacBook Air (11インチ) はバッテリーのもちも十分で、6時間程度は余裕です。よほど激しく使わない限り、充電なしで一日の仕事に耐えることが今回体感できました。
 「イスタンブールと京都」(『京都新聞』2010年12月17日、夕刊)を追加しました。
 先日のイスタンブール滞在中に時間の合間を縫って書いたものです。
 帰国後、怒濤のごとく迫り来る仕事に追われ、イスタンブールにいたことが夢のようです(笑)。授業の準備に追われ、同時に、締め切り間際に押し寄せる修士論文のチェックに翻弄される日々を送っていましたが、ようやくそれも一段落つきました。
 師走の寒さと忙しさは身にこたえますが、何とか、一年の終わりを迎えることができそうです。それにしても、アメリカから帰ってきてから今日までの日々は、本当に飛ぶように過ぎ去っていきました。来年は、もう少し落ち着いて日々を過ごしたいものです。
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 12月18日、上野影文・前駐バチカン大使を講師として招き、CISMOR公開講演会「ローマ法王の悩み」を開催しました。
 テーマがわかりやすく魅力的であったせいか、155名もの来場者がありました。
 バチカンに4年間滞在した経験から、様々なエピソードを交えながら、バチカンの多面的な機能について話してくださいました。
 結論として、世界の外交の中で宗教の影響力が高まっており、日本もそれに対応していかなければならないと述べておられました。
 「動物権」を神聖視する西洋の動向への対応を求めておられたのも興味深かったです。
 イスタンブールから無事、帰国しました。
 今回は、トルコの専門家の内藤正典先生が企画・アテンドしてくださったおかげで、学ぶところの多い海外出張となりました。私が何を聞いても、即座に的確な答えが返ってきます。さすがに専門家は違います。

 12月10日にあったファーティヒ大学での公開講演会の様子が、トルコのテレビで放送されました。私もところどころで出ています。トルコ語なので説明はわかりませんが。中田先生も出ています。どのシーンでも Twitter している姿は感涙ものです(笑)。

 今日は村田先生と2人で行動しました。グランドバザールに行き、その後、村田先生の強い要望により、トルコ風呂(Turkish Bath)に行きました。その後はガラタ塔へ。
 以下に写真をつけます。
 12月12日、午前中、旧市街の西にあるカーリエ博物館(コーラ修道院として建築され、後にイスラーム寺院として使用される)に行き、見事なまでに再現されたモザイク画に目を見張りました。その後、トプカプ宮殿で、当時のスルタンたちの栄華やオスマン朝の巨大な力を垣間見ることになりました。
 午後は、エジプシャン・バザールを歩き、おみやげを少し買いました。
 以下に写真をつけます。

 昨日から、イスタンブールは寒波に見舞われ、今日も朝から、強い風と共に、みぞれが降っていました。
 今日は、海外出張から戻られたファーティヒ大学の学長をホテルで迎えた他は、オフィシャルな行事はなかったため、近くを観光しました。
 主要なものを写真により紹介したいと思います。ブルーモスク、アヤソフィア(ハギア・ソフィア)などを見るにつけ、イスタンブールが歴史の中心的舞台となってきたことを、あらためて感じさせられました。東ローマ帝国、ビザンチン帝国、オスマン帝国の首都機能を担ってきた貫禄に圧倒されたという感じです。
 キリスト教文明とイスラーム文明の衝突と融合の歴史も、イスタンブールほど雄弁に語ってくれる場所は他にないでしょう。

 12月10日、ファーティヒ大学で同志社との学術交流協定との調印式と、引き続き、公開講演会が行われました。
 調印式は同志社大学の八田学長がやるはずだったのですが、なんと悪天候のため飛行機の到着が大幅に遅れ、私が代わりに調印式とスピーチの代読をすることになりました。

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 上の写真は、調印後にファーティヒ大学の副学長と握手を交わしているところです。

 その後、二人のファーティヒ大学の先生が講演をし、それに続いて私が話をしました。

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  三人のスピーカーが話した後、フロアーからの質疑応答を受けましたが、予想通り、すべての質問は私に集中しました。日本の経済成長と宗教は関係があるのか、など、なかなか答えにくい質問もありました。

 二日間にわたるファーティヒ大学でのプログラムは夕方早くに終了し、お世話になった先生方にお別れをした後、トルコ総領事館公邸に向かいました。夕方は交通渋滞がひどく、到着までかなりの時間がかかりました。公邸において、遅れた便でようやく到着した八田学長や村田先生と合流しました。
 公邸はさすがに広い! おいしい日本料理をいただきました。ちなみに、シェフは日本料理を専門とするタイ人とのことでした。
 すべてが終わってホテルに到着すると10時を回っていました。昨日に続き、今日も長い一日でした。

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 12月9日、今日は丸一日、ファーテイヒ大学でクローズドな専門家会議を行いました。
 Role of Interfaith Dialogue on Peace Building and Conflict Resolution というテーマのもと、4つのセッションを持ちました。いずれも、かなりレベルの高い議論が行われました。トルコ側は精鋭部隊を集めたのかもしれませんが、教授陣の質は一級品でした。
 ファーテイヒ大学では、提供科目の8割は英語でなされているとのこと。ナショナリズムの強いトルコですら、このような形で国際化を進めているわけですから、日本の場合、かなりこの点では立ち後れていることがわかります。
 ファーテイヒ大学の女性学生の半数以上は、スカーフをかぶっていました。ファーテイヒ大学は私立大学ですが、時期によっては、政府からスカーフの着用を禁じられたことがあったとのことでした。
 国立大学では、憲法改正の国民投票が9月に可決されてから、スカーフの着用が可能になりました。建国以来の世俗主義(ライクリッキ)の見直しが徐々に進んでいます。
 専門家会議の終了後、客人を迎えたいというイスタンブールの実業家の邸宅に一同招かれました。20人以上が行ったにもかかわらず、何の問題もなく全員が席に着くことのできるほどの大邸宅でした。そこでトルコの家庭料理をいただくことができました。
 今日も、写真をつけておきたいと思います。

 13時間のフライトの後、無事、イスタンブールに到着しました。
 宿泊するホテルは、トプカプ宮殿などの観光名所のすぐ近くにあり、ボスポラス海峡によって分けられているイスタンブールのヨーロッパ側に位置しています。観光名所の訪問は後日予定されているらしいので、今日は空き時間を利用して、イスタンブール新市街やアジア側を訪ねました。
 イスタンブールに詳しいトルコ人のイディリスさん(京大研究員)が案内役をしてくださいましたので、ずいぶん助かりました。
 取り急ぎ、イスタンブールの様子を伝えるいくつかの写真をアップしておきたいと思います。

 師走に入って、多忙に加速がかかる中、12月7日(火)午前中の授業を終えてから、トルコのイスタンブールに向かいます。ファーティヒ大学(Fatih University)とのジョイント・プログラム Role of Interfaith Dialogue on Peace Building and Conflict Resolution に参加し、私はその中で公開講演の一つを担当することになっています。
 先日、参加者紹介を含むプログラムが送られてきましたので、参考まで下につけておきます。同志社からは、私のほか、八田学長、法学部の村田先生、グローバルスタディーズ研究科の内藤先生、中西先生、小山田先生らが出席します。学長がファーティヒ大学との学術交流協定の調印を行うことになっています。


 出発まで、授業がつまっているだけでなく、締め切り原稿もかかえており、悲しいかな、飛行機の中で原稿を書くことになりそうな状況です(泣)。
 CISMOR VOICE は、CISMORの活動内容を伝えるニューズレターですが、最近、ようやくバックナンバーをアップすることができました。

■CISMOR VOICE

 一番上のある最新号 Vol.12 の巻頭に私の挨拶文が載っています。その他、最近のCISMORの様子などもわかるようになっていますので、関心ある方はご覧になってください。各号はPDFファイルとしてアップされています。


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 アメリカで購入した iPad 3G (AT&T)は、帰国後、Wi-Fi 接続しかできませんでしたが、つい先日、iOSがバージョンアップしたことから、SIM フリー iPad で NTTドコモの3Gネットワークを利用できるようになりました。右写真は、iPadの左隅の拡大図です。NTT docomo の文字が見えます。
 今回、b-micro SIM を購入。SoftBankのように2年契約にしばられることなく、好きな期間だけ使え、しかもリーズナブルな価格なので気に入っています。
 アメリカで AT&Tが提供していたサービス体系はかなりよかったので、日本でも同じことを期待していたのですが、残念ながらそうはなりませんでした。しばらくがっかりしていたのですが、今回のように micro SIM カードを差し替えて 3Gネットワークを利用できるようなったのは大躍進です。

 このところ、iPadを電子書籍リーダーとして多用しています。一番多く読むのは、学生の論文類。すべてPDF化して iPad に取り込み、専用アプリでコメントをつけたりします。紙の使用量が激減しました。
 以前であれば、修士論文提出間近のこの時期、何百枚という用紙を消費していましたが、もうそのような時代とは、おさらばです。慣れるまで多少時間がかかりますが、慣れてしまうと、電子リーダーの方がはるかにエコで便利です。
 個人的にも、今年は電子書籍元年となりました。日本でも、ようやくSONY、SHARPといった大手が本格参入してきましたので、これから市場はますます熱気を帯びてくることでしょう。
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自己紹介

近  著

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