小原On-Line

小原克博: 2009年8月アーカイブ

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 アメリカの大学事情については、比較的わかっているつもりですが、中学や高校のことはこれまで、ほとんど知る機会がありませんでした。今回、こちらに来て、子どもたちを地元の公立学校に入れるために、たくさんの書類を書き、やり取りしていく中で、ようやく少しずつ様子がわかってきました。
 しかし、大きなカルチャーショックも経験しました。右の写真は娘の左腕ですが、注射のあとの絆創膏が貼られています。実は、同じだけの数が右腕にもあります。何と、一度に8本(!)もの予防接種を受ける羽目になりました。
 ものの5分ほどの間に、次々に注射が差し込まれ、注射に弱い私は、見ているだけで頭がくらくらしてきました。
 初めての経験にじっと忍耐した娘に対し、周りの医療スタッフは "You are a soldier!" と賛辞の声を投げかけていましたが、これは私にとっては、かなり強烈なカルチャーショックとなりました。おそらく私であれば、3本目くらいで気を失っていたと思います。

 渡米前の下調べで、予防接種に関してはアメリカの学校はかなりうるさいことはわかっていましたし、また日本と種類や回数が違うこと、一度に複数回の予防接種をする場合があることも、頭ではわかっていましたが、目の前で見ると、さすがに驚愕しました。

 カリフォルニア州が定める予防接種の基準をクリアーしなければ、入学が許可されないという事情がありますので、今回のようなことになりましたが、日本ではまずお目にかかれない体験です。
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 iPhone ユーザーでない人には、まったく(!)どうでもよい話ですが、渡米後、電話機能が使えなくなって、太めの iPod Touch と化していた iPhone が、今日から使えるようになりました。
 日本とアメリカでは、iPhone は特定のキャリアと排他的に結びついており、他のキャリアでは使えないようにロックされています。日本では Softbank が、アメリカでは AT&T がその独占的キャリアとなっており、国が変わればもちろん使えなくなります。
 もちろん、海外でもローミングサービスで利用できるのですが、目が飛び出すほどの高額使用料が発生してきますので、事実上、日常生活では使えません。
 そういうわけで、半ば iPhone の電話としての利用は諦めていました。
 しかし、実のところ諦めの悪い私は、何か方法がないかとあれこれ試してきました。AT&T のプリペイド SIMが使えれば、一番よかったのですが、これについては AT&T が数週間前に規制を厳しくしたために断念。そして、最終的に T Mobile のSIMカードで問題をクリアーしました(写真に注目!)。
 けっこう面倒な技術的問題はここでは書きませんが、簡単に言えば、特定キャリアに縛り付けようとするロックを解除して、SIMフリーの iPhone を作ったということになります。
 世界には、SIMフリーの iPhoneを販売している地域もありますので、日本もアメリカも、もう少し規制を緩くして欲しいところですが、独占的にビジネスを展開したい以上、やむを得ないのでしょう。
 プリペイドゆえの制限はあるとはいえ、とりあえず、本来の機能を回復しまたしので、今日は、祝 iPhone 復活!の日となりました。
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 3日ほど前、近くはないですが、同じサンタバーバラ郡のサンタマリアで大規模な山火事があり、サンタバーバラまで、山火事の灰が飛んできました。最初、何が降っているのか、わかりませんでしたが、ニュースを見て、ようやく理解することができました。山火事は南カリフォルニアでは毎年のように起こっており、知識としては知っていましたが、降ってくる灰を見て少し実感することができました。

 今日は、カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校の全景が写っている絵はがきを手に入れましたので、そのスキャン画像をつけておきました。太平洋に突き出しているキャンパスの様子がよくわかります。
 じっーと見ていると、私が住んでいた琵琶湖周辺の地形によく似ており、「あーっ、あそこが近江舞子だー!」と言いたくなるほどです。もちろん、琵琶湖には、サーフィンできるようなビーチはありませんが・・・
 今日は、カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校(UCSB)の教授であり、また The Orfalea Center for Global & International Studies の所長でもあるマーク・ジョーギンスマイヤー教授と共に、大学の Faculty Club で昼食を共にしました。
 彼は、現在、アメリカ宗教学会(AAR)会長でもあるので、まさに多忙な人です。
 ジョーギンスマイヤー教授の関心と私の関心には、かなり共通点があり、私が在外研究の場所として UCSB を選んだのは、そのすぐれた宗教研究だけでなく、彼の存在が大きいと言えます。

 Faculty Club には雰囲気のよいレストランがあり、UCSBの先生たちが食事をしていました。食事中、ジョーギンスマイヤー教授が「横を見てごらん」というので振り向くと、黒いジャケットをきた男性が座っています。その人物はノーベル物理学賞を受賞した先生だということでした。UCSBにはノーベル賞受賞者が5人います。このあたりは、日本の大学では簡単にまねできないところです。

 アメリカ宗教学会の会長としての働きについても話を聞きました。これまで想像もしていなかったことですが、ジョーギンスマイヤー教授は、かなりのIT好きで、アメリカ宗教学会のウェブサイトの改良案を聞くことができました。私の方からも、YouTube や、iTunes Uの積極利用を提案したところ、かなり話が弾みました。

 ジョーギンスマイヤー教授とは1年間、密接に交流することになりますが、学問的なことだけでなく、その卓越したマネージメント能力からの多くを学ぶことができそうです。

 「安息日──自由の起源」(『京都新聞』2009年8月10日、夕刊)を追加しました。
 新聞の実物を手にすることができませんので、今回はテキストを貼り付けています。日曜日や休日、さらには「休むこと」の意味について考えたものです。
 私がアメリカで過ごす1年間は、同志社大学での呼び名では「在外研究」と言いますが、英語圏では一般的に、サバティカル(sabbatical)と呼ばれているものです。このサバティカルの語源は、聖書のサバート(安息日)にあります。自分自身のサバティカルのことにまで言及しようと書き始めたのですが、字数が足りず、そこまでは書くことができませんでした。
 しかし、普段の週末の休日や、長期の休みの意味について、ある程度、普段考えていることをまとめることができたように思います。
 日本では「休む」ことを悪徳と考える傾向がまだ強いと思いますが、労働(勉強)と休むことのバランスについて考えることは、長い人生にとって、かなり大切なことではないでしょうか。
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 今日はサンタバーバラ郡の郡庁舎として今も利用されている、サンタバーバラのシンボル的な建物(1929年建造)を訪ねました。
 サンタバーバラは、1925年にあった地震で多くの建物が倒壊したのですが、復興の際、スペイン・アンダルシア風の建物に町並みを統一することを決定しました。
 右の写真でもわかると思いますが、白い壁に赤レンガの屋根が特徴です。

 このコートハウスには時計台があって、そこにのぼって町並みを展望することができます。
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 左の写真は、その時計台からサンタバーバラ・ビーチの方角に向けて写したもので。屋根の色合いが美しいです。

 私が住んでいるところからサンタバーバラのダウンタウンまでは、バスで30分ほどの距離にあります。ほどよい距離なので、時々散策することができそうです。

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 上のタイトルは、UC Santa Barbara が大学案内などに出しているキャッチフレーズです。大阪弁にすれば「こんなキャンパス、ほかにねえ!」という感じです。

 今日はキャンパスを訪ね、旧知のファッセルさんと再開し、キャンパス南端のラグーンやビーチを案内してもらいました。右の写真は、キャンパスの南端から、University Center(食堂、書店などが入っている)と大学のシンボルタワーの Stroke Tower を写したものです。

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 左の写真は、University Center 内の食堂の風景です。
 ファッセルさんは、私が所属する Orfalea Center for Global and International Studies のプログラム・ディレクターをしています。
 このセンターの所長が Mark Juergensmeyer 教授です。日本語にもいくつか翻訳があり、日本語表記では「ユルゲンスマイヤー」となっていますが、本来の発音としては「ジョーギンスマイヤー」が近いです。

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 昼食後、ファッセルさんに案内してもらって、キャンパス南端部を散歩しました。右の写真は、University Center のすぐ南にあるラグーンですが、なんとペリカンの大群が、わさわさといるではありませんか。

 ペリカンは、日本では日通のペリカン便くらいしか縁がありませんので、実物のペリカンに遭遇し、また、その力強く飛翔する勇姿を目の当たりにし、しばし感動に酔いしれていました。

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 このラグーンの横を通り過ぎると、目の前には太平洋が広がっています。
 ビーチがあって、サーフィンをする若者の姿もあちこちに見受けられました。
 今、大学は夏休みの休暇中で、高校生などが各種キャンプで大学施設を利用しており、高校生風の若者がたくさんいました。
 キャンパス内でも水着姿で、片手にサーフボードを抱えて歩いている学生たちをちらほら見ます。
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 「こんなキャンパス、ほかにねえ!」という大学のキャッチフレーズが、あながち誇張ではないことが実感できました。
 確かに、キャンパスが太平洋に突き出していて、ビーチにくっついてる大学は、なかなか他にはないように思います。
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 サンフランシスコからサンタバーバラに到着し、昨日、ようやくインターネットに接続できるようになりました。
 今月から1年間、サンタバーバラに滞在します。正確に言うと、サンタバーバラの西隣にあるゴリータ(Goleta)という町に住みます。そのゴリータにある University of California Santa Barbara (UCSB) で、客員研究員(Visiting Research Scholar)として過ごします。

 まだ到着したばかりで、生活環境を整えるのにばたばたとしていますが、ぼちぼち、こちらでの様子をお伝えできればと思っています。写真は、サンタバーバラ・ビーチやその埠頭からの長めです。海も美しいですが、サンタイネス山脈も目に映えます。

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 サンタバーバラは、カリフォルニア州の中でも有数のリゾート地、特にリゾートビーチとして知られており、町並みも美しく、ハリウッドスターも多く住んでいると聞きます。
 ちなみに、ダウンタウンからは離れていますが、あのマイケル・ジャクソンが住んでいたネバーランドもサンタバーバラにあります。

 カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校に、到着を知らせるために訪ねましたが、太平洋のすぐそばにある信じられないようなロケーションです。
 キャンパス内には、スケートボードの専用道路が整備されており、カリフォルニアらしさが充満しています。大学の様子も追々お伝えしていきたいと思っています。
20090731.jpg 今、サンフランシスコに来ています。
 なぜか、猛烈に寒く、冬物のオーバーや、ダウンジャケットを着ている人までいました。私は、そのような準備をしていませんでしたので、半袖で、寒さに震えながら歩いていました。真夏だというのに、半袖姿は100人に一人もいないほどの様子です。こんなもんなのでしょうか。
 ちなみに、右の写真は、ユニオン・スクウェア−で撮ったものです。
 明日は、サンタバーバラに向かいます。
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近  著

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