日本ではすでに11月4日になっていますが、こちらは11月3日夜、すなわち、大統領選挙前夜を迎えています。
シカゴでは、オバマ氏が勝利した場合には、10万人規模のお祭り騒ぎになるようで、すでに部分的にはその準備が進められています。冗談半分ですが、もしオバマ氏が負けたら、大暴動が起こるだろうとも言われています。
お祭り騒ぎを見る直前に帰国しなければならないのは、本当に残念ですが、学期のまっただ中ですので仕方ありません。
今日の午前中、シカゴの南部にある右の写真の教会を訪ねてきました。なんともタイミングよく、boxerconanさんがコメントで触れてくださっているのですが、この教会は、選挙前夜の今もマケイン候補の口から繰り返し語られているジャレマイヤ・ライト牧師の教会です(現在は引退牧師、下の看板では今も現役のようになっていますが)。
Trinity United Church of Christというアフリカン・アメリカンの教会で、もともとは同志社と同じ会衆派(congregational)の教派的背景を持っています。オバマ氏は、ここに20年以上通い、また、彼が21歳の頃、ここでライト牧師から洗礼を受けています。
マケイン候補が、ライト牧師の過激な発言のビデオ映像を流し、それとオバマ氏とをたぶらせようとするのは典型的なネガティブ・キャンペーンのやり方です。簡単に言うなら、「白人にこれほど敵対的な奴をアメリカ大統領にしていいのか、いいはずないだろう」ということをマケイン氏は訴えようとしているようです。
リベラルな層には、この手のネガティブ・キャンペーンがまったくの逆効果であることは、boxerconanさんのコメントにある通りです。しかし、浮動票の中核となる態度不鮮明な層にとっては、このような愚直な批判の仕方が、意外と効果を発揮するかもしれません。ここが選挙のこわいところです。マケイン氏は、まさに最後の賭に出ていると言えるでしょう。
さてさて、どうなることやら。私もアメリカのChangeを強く求める者の一人ですが、今回の選挙は、まさに古いアメリカと新しいアメリカの戦いです。変化を求める人が多いのか、変化を嫌う人が多いのか、選挙の結果が教えてくれることになります。