小原克博: 2008年10月アーカイブ
中部国際空港から約12時間かけてデトロイトに到着し、そこで乗り換え、1時間弱かけてシカゴに到着しました。
空からは、アメリカ北部が紅葉の時期であることがうかがえました。空港から40分ほどでシカゴ市内に入ることができます。今回は、アメリカ宗教学会の主要会場の一つとなる Hilton Chicago に宿泊しています。
これから数日は時差との戦いです。日本とは14時間の時差がありますので、ほぼ昼夜逆転です。
大統領選挙の直前とあって、テレビ番組はどのチャンネルでも大統領選挙関係のニュースや特集をひっきりなしに流しています。
今日の早朝からシカゴに出かけてきます。アメリカ宗教学会に参加するためです。アメリカ大統領選挙の直前の熱気を感じることができそうです。選挙関係のワークショップにも参加する予定です。
時間があれば、シカゴでの様子をブログで紹介したいと思っています。
今回は、関空ではなく、初めて中部国際航空から渡米します。中部国際空港からデトロイト経由でシカゴに入ります。
やはり学期が始まると授業だけでなく、わんさか雑用が押し寄せてきて、けっこう忙しい日々を送っています。
よい天気が続いているので、のんびりと秋風に吹かれたいところですが、なかなかそうもいきません。
先日の記事で、南部陽一郎氏のノーベル賞の受賞に関連して、彼の本から「宇宙(コスモス)の秩序」への関心を深めたことを述べました。
大宇宙の秩序もすばらしいのですが、野に咲くコスモスは心和ませてくれます。
右の写真は、近くの川縁に300メートル近く続くコスモスの道で撮影したもの。愛犬の一匹、ノエルが秋風に吹かれながら、物思いにふけっています。
このコスモス、毎年、一人の老人が一日5メートルずつ苗を植えて育てていると、うわさに聞きました。わたしも、そんな老人になりたいと思います。
KOHARA Podcastsに「宗教から世界を読む」を追加しました。宗教関係ニュースの解説のようなものです。
定期的にコンテンツをアップしていくことができるかどうかは、はなはだ自信がありませんが、無理なくやれる範囲で継続していきたいと思っています。
これを視聴すれば、宗教と世界がわかる!というすぐれものです(冗談)。
iTunes(無料)がインストールされていない環境では、KOHARA Podcast on castalia から同じコンテンツを視聴できます。castaliaはすごくて、登録されたポッドキャスト・コンテンツが更新されると自動的に該当するウェブページを更新してくれます。まったく手間がかからず、便利なので、先日作ったばかりのKOHARA Podcasts (on MobileMe)は廃止することにします。わざわざ独自の別ページを作る必要のないことがわかりましたので。
知らない間に、KOHARA Podcastsもcastaliaのランキングで、けっこういい線いっています。
私は高校生時代、講談社のブルーバックス・シリーズを片っ端から読んでいくほどに物理好きの人間でした。数あるブルーバックスの中でも、とりわけ感激して読んだのが、南部陽一郎氏の『クォーク』でした。初版は1981年。
その頃、南部陽一郎がすごい物理学者であるとは理解していましたが、その人がノーベル賞を受賞して、感動もひとしおです。
難解な素粒子物理学を、実にたくみな説明によって解き明かしてくれます。
素粒子物理学なんて、今まで縁がなかったという人にもおすすめの一書です。私は、これによって「宇宙の秩序」への関心が開花したと言っても過言ではありません。道を誤って(?)、物理学とはずいぶん離れた方向に来てしまいましたが・・・
「Essays - 新聞・雑誌記事等」に「動物からの問いかけ」(「現代のことば」)(『京都新聞』2008年10月3日、夕刊)を追加しました。
この記事は、フロリダ在住のboxerconanさんから、最近のハリケーン接近の際にはカトリーナの頃と違って、ペットの救援対策が取られるようになっているということを聞いたことが、執筆のきっかけになっています。基本的な情報を仕入れ、アメリカのペット事情の変化について記すと同時に、日本社会における現状についても考えています。
動物・ペットの存在は、人間と自然をつなぐ重要な役割を果たしていると常々考えています。動物を家畜化し、産業化していくことに対し、何の疑念も感じなくなったとき、人間が何を失っていったのか、と問いが背景にあります。
ちなみに、こうしたテーマを考える上で、参考になる本を一冊紹介しておきます。
内山節『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』講談社現代新書、2007年。
著者は、1965年を境に日本人が「キツネにだまされる能力」を失っていく中で、同時に自然や生命に対する感覚の大事な部分を失っていったのではないかと問いかけています。非常に読みやすく、しかし、考えさせられる本です。
9月11日の記事で紹介したcastaliaに久しぶりにアクセスしたところ、何と「人気ポッドキャストランキング」のトップに「戦争・正義・平和──宗教多元社会の中で」(宗教学6)が来ていました(10月5日現在)。
castaliaには1万以上のコンテンツが登録されていますので、これは信じがたい! ジョージタウン大学や東大のコンテンツをおさえてトップになるほどの内容があるとは思えないだけに不思議です。
■Castalia 人気ポッドキャストランキング
ちなみに「建学の精神とキリスト教」も10位前後にいますので、かなりの健闘ぶり。こっちは、かなり手間暇かけたコンテンツなので努力賞くらいには相当すると思いますが、内容的には同志社関係のものなので、あまり一般受けするものではありません。それが上位にいるのも不思議。
まあ、理由はともかくとして、関心を持ってくださった方がおられるというのは、配信している側としては本当にうれしいことです。励みになります。
最初、やけくそ気味に始めた講義のポッドキャスト配信でしたが、だんだんと深みにはまってきた感じです。(^_^;)
完成度の高いコンテンツを作るのは確かに骨が折れますが、気楽に音声中心のDJ風コンテンツを作れるのはおもしいです。自分でラジオ番組をもったような感覚になりますね。
KOHARA Podcasts では、わかりやいコンテンツを追加していきたいと思っています。いつの間にか、ポッドキャスターになりつつある自分を苦笑しつつ・・・
KOHARA Podcastsに新コンテンツを追加しました。少し前の記事で予告していましたように、9月の日本基督教学会での発表をもとにしたトークです。
トーク「信仰の土着化とナショナリズムの相関関係」という名前で追加しました。トークといっても、勝手に一人でしゃべっているだけなので、考えてみれば不気味なものです。(^_^;)
最初、短く話そうと思って録音を開始したのですが、結局、40分近くも話していました。ぶつぶつと一人で40分も話している光景というのは、ちょっと怖い・・・
と、人ごとのように言っても仕方ありませんので、ちょっとポジティブな発見について触れたいと思います。
専門的な内容をできるだけわかりやすい言葉で!ということをモットーに話しているのですが、これがけっこう難しい。言い換えれば、非常にチャレンジングな課題であることにあらためて気づかされました。取り組み甲斐があるといってもよいでしょう。
専門用語の解説も交えていますので、どうしても話が長くなってしまいがちなのですが、やはりエッセンスを短くわかりやすく語るというのは簡単ではありません。何度か、繰り返していく中でコツがつかめるのではないかと思っています。
KOHARA Podcastsは、iTunesで聞いてもらうのが一番便利だと思います。話に連動して、簡単なスライドを見ることもできます。
iTunesでいったんダウンロードすると、回線速度に影響されずに安定して見ることができるのもメリットです。iPodなどを持っていなくでも、十分に利用価値の高いソフトなので、まだの方はぜひ試してみてください。
■iTunes 8
iTunesをインストールしていない方がオンラインで聞くことができるように、簡単なページを作成しておきました。これはAppleのMobileMeというサービスを使って作成しています。あまり凝ったことはできませんが、自動的にコンテンツをアップしてくれるのは便利です。
■KOHARA Podcasts (on MobileMe)
7月に文部科学省に申請していた「戦略的研究基盤形成支援事業」に採択されたという通知を1週間ほど前に受け取りました。何とも、いかつい名前の研究助成ですが、これで「21世紀COEプログラム」に引き続き、向こう5年間、比較的安定した財政基盤のもと、CISMORを中心とする一神教研究を継続することができることになります。
オフィシャルなアナウンスは、下につけておきました。まだ概略しかオープンにしていませんが、おいおい研究体制などをCISMORのページに掲載できると思います。
今回の事業は、大きく二つの研究プロジェクトに分かれています。
1.「グローバル化する一神教の思想的研究」プロジェクト(代表:小原克博)
2.「多様なものの共存と社会統合」プロジェクト(代表:森 孝一)
というわけで、私は研究代表者になっていますので、「一難去って、また一難だね」と言われることもあるのですが、運命と思って引き受けるしかありません。
実のある一神教研究ができるように、がんばりたいと思います。
「戦略的研究基盤形成支援事業」に採択の続きを読む
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