小原On-Line

小原克博: 2008年9月アーカイブ

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 近所の(と言っても、車で30分ほどかかる)高島市今津町の琵琶湖岸に行ってきました。
 ここは彼岸花が咲き乱れる場所として知られています。右の写真のように、燃え立つ「赤」が周囲の緑を圧倒するかのようです。
 しかし、この「赤」は、すぐ近くの琵琶湖の「青」と、うまく調和しており、毒々しさがありません。細い花びらを反り返らせた精巧な作りは、まるで「彼岸」のものであるかのようにさえ感じられます。
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 彼岸花の名前の由来ははっきりしないのですが、毒性があることから、食べたら一発で「彼岸」行き、のような由来もあるようです。美しいものには毒がある、のは人間界のことだけではなさそうです。

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 この数日すっかり涼しくなりました。蝉の声もいつの間にか聞こえなくなり、代わりに秋の虫たちが鳴き始めています。
 右の写真は、庭のいちじくの木にとまっていた糸トンボです。実物は指先ほどの非常に小さいものなので、焦点を合わせるのに苦労します(写真も若干ピンぼけ気味)。
 ぐいぐいと風を切って飛ぶオニヤンマや、秋のにおいを体いっぱいに伝えている赤とんぼもいいですが、ふらふらと漂うように飛ぶ糸トンボが私は好きです。

 明日から授業が始まります。

 およそ二ヶ月に一回書くことになっている京都新聞の「現代のことば」の原稿締め切りが迫ってきたので、今日、一気に書き上げました。今回のタイトルは「動物からの問いかけ」。中身はお楽しみにということで・・・
 10月3日掲載予定(変わる可能性もありますが)なので、その数日後には、紙面をアップできると思います。

 原稿依頼の文書に、締め切り日、掲載日と共に自分に近接する執筆者の名前も出ているのですが、まじまじと見ると、なかなかすごい・・・ということに気づきました。

9/30 山室信一
10/1 養老孟司
10/2 岡 真理
10/3 小原克博

という具合です。京都新聞の夕刊、買いたくなります。私は別にして、これらの執筆者であれば「現代のことば」を読むためだけに京都新聞を買ってもよいくらいです。・・・というと、京都新聞に失礼ですね。(^^ゞ
 ともあれ、私自身は自分の原稿はさておき、これらの方々が今何を考え、どのような文章を書いているのだろうか、と興味津々です。
 日本基督教学会で発表した「信仰の土着化とナショナリズムの相関関係」はいずれ論文としてきちんとまとめたいと思っていますが、同時に、エッセンスをわかりやすく話して、KOHARA Podcasts で配信しようかと考えています。
 ふと思いついたばかりなので、すぐに取りかかれるかどうかわかりませんが、自分の言いたいことを平易な言葉でわかりやすく伝達するというのは、今日の学問的営為にとって大事な仕事であると思っています。これは学問的な正確さと両立できる課題のはずです。

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 今晩は、旧知の仲のシュペネマン先生に誘われて、京都を訪ねているチュービンゲン大学のクッシェル教授と会食しました。場所は、同志社大学のはす向かいの「千成」というお店。
 クッシェル教授はカトリック神学者です。カトリック神学者と話す場合には、ちょっと気を遣います。というのも、非常に保守的であった場合、私のリベラルな発言がいたずらに刺激を与える場合があるからです。
 しかし、このクッシェル教授の場合、まったくその心配はありませんでした。驚くほどリベラルで、しかも、ユダヤ教・キリスト教・イスラームの対話を専門としているとのことで、猛烈に話がはずみました。

 クッシェル教授については下記ページにプロフィールがあります。

 聞けば、ハンス・キュンクの後任とのこと。なるほど、リベラルな理由がわかりました。
 宗教間対話に関心があるとのことだったので、CISMORやK-GURSのことを紹介しました。
 かなりの大物であり、また関心領域がかなり近いにもかかわらず、これまでクッシェル教授の著作を手に取ることがなかったので、これから読んでみたいと思っています。
 今、横須賀にいます。正確に言うと、汐入という京急線の駅前のホテルにいます。明日早朝から、関東学院大学で開催される日本基督教学会に参加します。
 汐入という場所に到着してはじめて気づいたのですが、アメリカ海軍の基地が至近距離にあります。
 ということで、つい先日のあの事件と符合しました。

■米軍横須賀基地狙い発射物か

 この事件の現場が汐入でした。

 夜遅くに到着して、明日早朝には出発しなければなりませんので、ほとんどこのあたりを散策できそうにないのが、つらいところです。(T_T)

 学会では朝一番から司会を当てられており、また、お昼頃に自分の研究発表があります。この学会では、発表原稿を配布しなければならないルールがあり(あまり、よいルールだと思いませんが・・・)、それを作るのに今日の朝7時くらいまでかかりました。ちょこっとだけ寝て、休日出勤の会議。それが終わって新幹線に飛び乗り、夜、汐入に到着した次第です。タイトな生活です。まあ、自分が直前まで発表準備に手をつけていなかったのが悪いのですが。

 iPodの新製品が先日発表されました。今回は、大きな変化ではありませんでしたが、着実に進化していることを感じさせられました。
 iPodなどの携帯プレーヤーの圧倒的多数のユーザは音楽を聴くために使っていると思うのですが、やはりそれだけでは、もったいない!
 ポッドキャストでは、様々なニュースのほか、非常にすぐれた教育コンテンツも配信されています。
 数え切れないほどのポッドキャストの中から、有用性の高い教育コンテンツを集めたサイトがあります。
 キャスタリアという学び系コンテンツポータルサイトです。

■キャスタリア

 こんなにもたくさんあるのかと驚いてしまうほどに、たくさんあります。量だけでなく質もかなり高そうなものが散見されます。
 それぞれのコンテンツを5段階で評価することでき、そのランキングがあります。

■人気ポッドキャスト ランキング

 ここを見ていただくとわかるのですが、何と!私の講義コンテンツ「戦争・正義・平和----宗教多元社会の中で」(宗教学6)が、かなり上位に食い込んでいます。そもそもは、授業に出席困難な就職活動中の4回生のために始めたものですが、広く聞いていただいているようで、苦労して配信し続けた甲斐があったというものです。
 ちなみに、他の上位コンテンツは、すべて大学・企業等の組織でバックアップされているものばかり。一個人で作成しているコンテンツとしては、かなりの健闘ぶりではないかと思います。
 今日は、京都中央チャペルの礼拝でメッセージを語り、午後は学習会で講演をしました。
 この教会はペンテコステ系の教会で、日本基督教団の教会とは礼拝の雰囲気が違うのですが、音楽を多用した元気ある礼拝は活気にあふれ、私にはしっくりくるものがあります。

 午後の学習会では、保守的と言われるペンテコステ系あるいは福音派の教会では、まず読まれることのない、きわめてリベラルな内容の本を題材にして講演を行いました。福音派、リベラル派というわだかまりにとらわれずに、このような学びの機会を持てる点に、この教会の可能性を感じました。

 学習会の題材にしたのは次の本です。

 イエスが、当時の帝国主義、神殿による支配体制と対決したという政治的な文脈を丁寧に描写しながら、同時に、宗教的背景としての旧約聖書および黙示的終末思想、復活思想を描く中で、イエスの言葉と行為のラディカルさを際だたせています。
 この手の専門書としてはとても読みやすいもので、初心者にもおすすめできます。

 福音書が持つ反帝国主義的神学を、今日のアメリカの帝国的政策への建設的批判へと結びつけていくあたりは、クロッサン、ボーグらしいところです。
 イエスの受難の旅は、個人の変容を求めるだけでなく、この世の支配構造への挑戦であったという、この両面をきちんと押さえることが大切だ、ということでしょう。

 講演後の質疑応答では、質の高い質問が多数出され、とても刺激に満ちた時間となりました。
 終わったのは夕方の5時過ぎ。朝から夕方まで、いったい何時間話したのだろうか、と思いますが、あっという間に過ぎ去ったということは、それだけ充実してということなのでしょう。
 先日紹介しました KOHARA Podcasts がポッドキャストジャーナルで紹介されています。ポッドキャスト専門のサイトとはいえ、情報収集の早さには驚きです。

■ポッドキャストジャーナル

 この紹介記事では、私のブログから引用されていますので、思いつきでいい加減な文章を書くと、まずいなと思いました。

 ポッドキャストジャーナルは、かなり網羅的に最新情報を紹介してくれていますので、この分野に関心のある方には有益な情報源になると思います。

 講義以外の講演等のコンテンツを配信するために、新たに KOHARA Podcasts を開設しました。
 同志社大学ポッドキャストでは、正規の講義を配信していますので、キャンパスの外でなされた講演等をそこに混ぜるわけにはいきません。そこで、公私を切り分けて、より私的性格の強いコンテンツを KOHARA Podcastsで配信することにしました。

 KOHARA Podcastsを視聴するためには、iTunes(無料)が必要です。非常に便利なソフトなので、まだの方はインストールしてみてください。

■KOHARA Podcasts

 そのほか、私の配信しているポッドキャストの一覧をiTunesでみたい方は、ここをクリックしてください。

 コンテンツ第1号は、6月21日に芦屋市立公民館で行った講演「アメリカ大統領選挙における文化戦争--宗教国家アメリカが求める価値のあり方」です。
 今年の大統領選挙を取り巻く状況は、刻々と変化していきますが、上記講演では、時局に影響されない歴史的な変遷や構造を大づかみに紹介しています。

 コンテンツ作りは少々苦労しました。当日使ったKeynoteの素材と、録音した音声を組み合わせました。実際には、KeynoteからQuickTime動画を書き出して、それをFinal Cut上で音声と合体させて、最後に iTunes用に書き出しています。
 もっと楽にできる方法がないかどうか模索中です。

 KOHARA Podcasts では、随時、新しいコンテンツを追加していきたいと思っていますが、まったくの不定期です。時間ができれば、いつかDJ風に宗教を含む国際情勢などを解説するウイークリー・ニュースを配信できればと思っています。

マキノ高原

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 マキノ高原に出かけてきました。多くの子どもたちにとっては夏休み最後の日なので、日曜日とはいえ、(宿題に追われて)人混みにあうことはないだろうと踏んで、昼過ぎから出かけました。予測はあたり、閑散とした雰囲気の中、自然を楽しむことができました。
 右の写真は、有名なメタセコイア並木の一部です。背の高いメタセコイアが道路の両脇に長く続いています。

 マキノ高原は、夏はキャンプや散策を、冬はスキーを楽しむことができます。プールや温泉もありますので、年中、ふらりと立ち寄ることができます。
 私の自宅からは車で1時間かかりませんので、お気に入りの場所の一つです。


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近  著

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