同志社大学神学部の森 孝一先生(専門:アメリカ宗教史)が、NHK教育テレビの「視点・論点」に出ます。放送は、6月1日(火)午後10時50分~11時です。
タイトルは「『宗教国家』アメリカと大統領選挙」の予定です。
旬のテーマでもありますので、みなさん、ぜひご覧ください。
ちなみに、わたしはそのときソウルにいますので、見ることができません。(T_T) 録画予約しておかないと。
同志社大学神学部の森 孝一先生(専門:アメリカ宗教史)が、NHK教育テレビの「視点・論点」に出ます。放送は、6月1日(火)午後10時50分~11時です。
タイトルは「『宗教国家』アメリカと大統領選挙」の予定です。
旬のテーマでもありますので、みなさん、ぜひご覧ください。
ちなみに、わたしはそのときソウルにいますので、見ることができません。(T_T) 録画予約しておかないと。
今日は1時間目から3時間目まで続けて授業があり、昼休みのかわりに会議。
授業が終わって、少しだけ休憩して、夕方からは宗教倫理学会の定例研究会、その後、評議会に参加して、帰ってきたら11時前。あ~、疲れました。朝から晩までよく働いています。(T_T)
宗教倫理学会は仏教関係者が多く、評議会後の食事の席では、仏教世界の内情が聞けて、かなりおもしろいです。今日も耳よりの情報をゲット。
アメリカ最大の仏教教団 Buddhist Churches of America (BCA) は浄土真宗本願寺派を母体として生まれたのですが、な、なんと、今、本願寺との間で分裂騒動が起こっているようなのです。
原因の一部は、ここには書けないようなことまで含んでいるのですが、一つの理由は、座禅の実施を含め、伝統的スタイルから自由になりたいというBCAの姿勢にあるようです。
浄土真宗は、もちろん、禅仏教ではありませんので、親鸞の教えから逸脱する可能性のある禅の実践は、原則的に認めていません。
ところが、アメリカでは、禅をしなければ仏教ではない、といったイメージが強いようで、それにならうBCAのお寺が少なくないというのです。
そのほか、「へぇ~」を20回くらい押したくなるくらい、驚くような内輪話も聞くことができました。教団が大きくなると、どこも大変なようです。
BCAのサイトは非常にシンプルです。ごちゃごちゃっとした感じの本家、本願寺のサイトとは対照的で、比較するとおもしろいです。
そうそう。もう一つ、おもしろい点。
Buddhist "Temples" of America ではなく、Buddhist "Churches" of America となっている点は、浄土真宗が布教の初期の段階から、「アメリカ的」であろうとした一面を示していて、興味深いと思います。
■Buddhist Churches of America
http://www.buddhistchurchesofamerica.com/
またしても、ばたばたと忙しくしており、更新が遅くなってしまいました。コメントを書き込んでくださった方々、ありがとうございます。
6月2日、ソウルのヨンセイ(延世)大学で講演をします。タイトルは、
Can Human Beings Overcome Anthropocentrism?
- Focusing on J. Moltmann's Idea of the Rights of the Earth -
講演日の前後宿泊するため、6月1日~3日、ソウルに滞在することになります。木曜日の授業がまたしても休講となるのが心苦しいですが、仕方ありません(補講はします)。
この講演のための原稿(英語)を今月15日締め切りで、たびたび催促されていたのですが、結局、昨晩徹夜して今日送ることができました。そして、朝から京田辺キャンパスで授業。とういわけで、今日は、けっこうきつかったです。(T_T)
ヨンセイ大学の先生をハラハラさせて、同志社の評判を少し落としてしまったかもしれませんので、あちらでばん回してきます。
短期なのでパソコンは持って行きませんが、帰国後、ソウル・レポートをお届けします。お楽しみに。
■ヨンセイ大学
http://www.yonsei.ac.kr/yu/eng/
土曜日の朝日新聞 be on Saturday に遠藤周作の「沈黙」が特集されていました。
紙面の一部は下のアドレスからご覧いただけます。このアドレスのページには記されていないのですが、紙面で、わたしが「へぇ~」と思ったことが一つありました。遠藤の遺言で棺には「沈黙」と「深い河」が入れられた、というのです。数ある著作の中で、この二作を選んだということは、それなりの意味があると思います。
学生がゼミ発表で遠藤の作品を取り上げることがあるので、わたしも継続的な関心を寄せてきました。はじめて「沈黙」を読んだのは、高校生の頃でしたが、ずいぶん考えさせられた記憶があります。
その後、ドイツに留学していたとき、ゼミの中でドイツ人の学生が遠藤の「沈黙」(Schweigen)をテーマに発表したのを聞き、ディスカッションする中で、あらたに関心が深まったことも、まるで昨日のことのようです(実際には、ずいぶん昔の話ですが・・・)。
このきわめて日本的な舞台設定の作品が、英語やドイツ語に限らず、多くの言語に翻訳され、また読み継がれているのには、キリスト教に根ざした共通の関心があるようです。
本のタイトルにある「沈黙」は、ユダヤ教やキリスト教の歴史の中では、「神の沈黙」を想起させます。もちろん、遠藤も、このテーマに向かっていったわけです。西欧キリスト教とまったく異なる土壌において、この普遍的なテーマが、斬新な形で問われていることに、多くの外国の読者も関心を喚起されるのでしょう。
遠藤の作品は、伝統的なカトリックの立場からは、時として辛辣な批判をあびてきました。
ここで細かいことを述べる余裕はありませんが、そのような批判を引き受けながらも、独自の世界を築いてきた遠藤の精神に、わたしは共感し、また、そこから多くの刺激を得てきました。
「沈黙」同様、「深い河」もおすすめです。
神学の言葉で言うなら、「沈黙」は「神義論」(theodicy)を「深い河」は「宗教多元主義」を考える上で、非常によい素材提供をしてくれます。
■私は沈黙していたのではない 遠藤周作「沈黙」(朝日新聞)
http://www.be.asahi.com/20040522/W21/0001.html
Yokoさんがコメントで木村利人氏に言及してくれましたので、その関連の情報を紹介します。
木村氏は4月15日に行われた第6回憲法調査会で意見発表しているのですが、そのときの様子をReal Videoで見ることができます。
全部で3時間10分ありますので、一度に見るのは大変かもしれませんが、非常に明晰な木村氏の説明および質疑応答は、見ていて気持ちがいいです。
バイオエシックスの課題や目指している方向を、非常にわかりやすく語ってくれています。
■第6回憲法調査会(映像)
http://www.shugiintv.go.jp/rm.ram?deli_id=23251&media_type=rb
■憲法調査会会議資料
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kenpou.nsf/html/kenpou/kaigishiryo159.htm
今日は、民医連中央病院の倫理委員会がありました。
なかなかの難問を議論しました。「胎児超音波検査におけるNT(nuchal translucency)の取り扱いに関するガイドライン」の策定を目下、目指しています。
母体血清マーカーテストなどの出生前診断は、すでに多くの病院で行われているようですが、NTによる診断は、つい最近発見された新しい診断方法です。
胎児の後頸部の皮下の液体貯留像の厚みによって、障がいの有無をおおざっぱに推測できるというもので、近年の高性能な超音波検査によって、こうした事実がわかるようになってきました。医師が、超音波検査の際にNTを発見した場合、それを積極的に告げるのか、告げないままにしておいた方がよいのか、が論点の一つです。
告げた場合には、選択的中絶につながる可能性があります。そこで、安易な中絶を助長すべきではないという価値規範と、医療情報を開示すべきだという価値規範とが、ぶつかり合うことになるのです。
さんざん悩んで議論して、一定の方向は見えてきましたが、きちんとした文章化は次回に先送りしました。
ここまで真剣に議論している病院はまだ日本ではほとんどないと思いますので、ガイドラインがきちんとできれば、かなりインパクトのあるモデルとなるのではないかと思っています。
もちろん、できた段階でインターネットでの公開を予定しています。
■京都民医連中央病院 倫理委員会
http://kyoto-min-iren-c-hp.jp/rinri/index.html
ちょっと油断していると、すっかり更新が滞ってしまって・・・
道すがら「最近、BLOG更新されてないですね~」なんて言われることも多くて(特に学生から)、マメにチェックしてくれている人には申し訳ない限りです。
まともなことを書こうとすると、目下の繁忙期には何も書けなくなってしまいますので、つまらな~いことでも、つれづれなるままに書こうかな、と考えています。
授業があり、会議があり、締め切りに追われている原稿がある、となると、何だか、あまりおもしろいことがないんですよね~。おっとアブナイ。授業をするのが、おもしろくない、と言っているわけではありませんので、誤解なく。(^_^;)
授業をするのは楽しいんですけど、準備は大変ですよ。寝る時間を惜しんで準備している授業も多数ありますので、学生諸君!居眠りしている場合じゃないぞ~、って言いたいんですけど(幸い、わたしの授業では寝ている人は、ほとんどいませんが)。
Yokoさんが丁寧に最新情報をコメントで紹介してくれているのは、ありがたい限りです。日本の新聞でも、紹介されていましたが、取り上げられ方が小さいので、現地でのインパクトが届きにくいように思います。
ちなみに、朝日新聞には「同性婚受け付け長蛇の列」という見出しの記事がありました。マサチューセッツ州の州都ボストンの市庁舎前でも多数のカップルが列をなしたようですが、3月に訪ねたことのある場所なだけに感慨深いです。
一昨年前、マサチューセッツ州は、カトリック司祭による性的虐待の問題で大揺れに揺れましたが、何かとセンセーショナル話題を提供してくれる州だな、と思います。
いずれにせよ、今回のマサチューセッツ州での同性婚の受け付け開始は、時代の節目になることでしょう。今後の変化からも目が離せません。
更新がすっかり遅くなってしまいました。
ゴールデン・ウィークが終わったとたん、土日の休みもないまま、怒濤のごとく仕事が押し寄せて、ついついBLOGの更新がおろそかになってしまいました。
土日には、新入生キャンプがあったりで、おもしろかったのですが、今日は、とりあえず今日の出来事について記したいと思います。
ドイツ連邦軍社会科学研究所(SOWI)のアンジェリカ・デルフラー(Angelika Dörfler)氏が京都に滞在しているとの情報を得て、同氏と、わたしの研究室でお会いし、2時間ほど話をすることができました。
実は、ベルリンで、SOWIの所長のティーセン氏と会ったのですが、これほど短期間の間に、SOWIの研究者二人と会うことになった偶然に少し驚いています。
SOWIは基本的には軍事や軍隊の専門研究機関で、十数名の常任研究員がいます。その中に、一名のカトリック神学者と一名のプロテスタント神学者(デルフラー氏)がおり、軍事と宗教の関係についての研究もなされているようです。
ドイツでは、軍のethical trainingが比較的重視されているようで、そのようなニーズから、神学者が軍関係に研究施設や大学の中にもいます。
デルフラー氏は日本の自衛隊も訪ねたようなのですが、倫理面について尋ねると、柔道や剣道など武道の練達が中心になっており、実質的な倫理教育は自衛隊ではなされていないようだ、と言っておられました。
デルフラー氏は、日本人の宗教性や死生観について関心を持っており、それが戦争(第二次世界大戦など)とどのような関係があったかを研究したいとのことでした。同時に、現代の日本の問題、たとえば、自殺者の率が非常に高い、といったことにも関心を寄せられていました。
お連れ合いのProf. Dierken(ハンブルク大学神学部教授)は京都学派の哲学者たちに関心を持っておられるようで、今回、その目的のため比較的長期の(1ヶ月ほど?)滞在を京都でご家族とともになされました。
ご子息は小学6年生で、京都の小学校に通ったとのことです。非常に温かく迎えられ、感激されていた様子でした。昨日は、級友たちが、ご子息のためにお別れパーティを開いてくれたそうのですが、感動して大粒の涙を流したと語っておられました。
こうした、あれこれの体験があって、非常に日本びいきになって帰国されることになりますが、今後も、SOWIとはコンタクトをとりながら、よい協力関係を模索していきたいと考えています。
■ドイツ連邦軍社会科学研究所(SOWI)
http://www.sowi-bundeswehr.de/
最近、コメントが充実しているので、わたしの気まぐれなBLOGも、なんだか良質の情報交換の場になっているようで、ありがたい限りです。(^^ゞ
BLOGを始めた頃は、掲示板との違いすらわかっていなかったのですが、近頃ようやくBLOGの魅力を理解できるようになってきました。何はともあれ、息切れしないように、今まで通り、ぼちぼち、つれづれなるままに、思いついたことを書き留めていきたいと思っています。
良識ある(そして情報通の)BLOG読者・コメント記入者のおかげで、ただの日記風BLOGに、得難い付加価値が生じているように思います。
すでにお気づきの方もおられると思いますが、本日、久々に本家「小原克博On-Line」の更新を行いました。長期にわたって放りっぱなしでした。今後は、もう少しまじめに更新したいと考えています。
更新情報は以下のようになっています。
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『よくわかるキリスト教@インターネット』 に新しい書評(『同志社時報』より)を追加しました。
「研究内容」の「口頭発表」に"Conflicts of Pacifism and Just War Theory from the Japanese and Christian Viewpoint" (CISMOR International Workshop "War and Violence in Religion: Responses from the Monotheistic World", Kyoto) と「戦争論に対する神学的考察」(日本基督教学会 近畿支部会)を追加しました。
「新聞・雑誌記事等」の「雑誌執筆原稿」に「【IT環境ランキング】インターネット授業で内容を公開する大学は教育力に自信がある」(『大学ランキング2005』朝日新聞社)を追加しました。
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まだ他にも何かありそうな気がするのですが、とりあえず、現時点で気づいたものを新規追加しておきました。
ここには記していないのですが、「自己紹介」のページも少し整理しておきました。
『大学ランキング』の記事はPDFファイルの方をご覧いただきたいのですが、悲しいかな、同志社大学はランクインしていないんですよ~(T_T)
さて、憲法記念日に際して、改憲に賛成か反対か、という議論が各紙をにぎわせたかと思います。
たまたま新聞を読んでいて見つけたのですが、次のページは、なかなかよくできています。改憲をめぐる議論は大事に違いありませんが、憲法の「歴史」を学んでおくのは大切だと思います。
国会図書館、なかなか、やるなか~と感心いたしました。
■日本国憲法の誕生(国立国会図書館)
http://www.ndl.go.jp/constitution/
今日はスウェーデンのルント大学のランデ先生が訪ねてきてくださったので、わたしの研究室でお会いし、1時間半ほど話をしました。
ヨーロッパの大学というと、イギリス・フランス・ドイツなどの有名大学が連想されがちですが、ルント大学は北ヨーロッパの中では、かなりの名門の部類に入るようです。
ランデ先生は、NCC宗教研究所などを通じて、かつて(かなり前ですが)日本に滞在していたこともあり、なかなかの日本通なのですが、わたしにとっては、スウェーデンの研究者と接する機会はめったにありませんので、新鮮な気持ちで話を聞くことができました。
ランデ先生は、同志社の神学部や一神教学際研究センターの取り組みに大きな関心を寄せられており、具体的な学術交流ができないかと尋ねてこられました。今後、教員や学生のエクスチェンジ・プログラムのようなものを模索していくことになりそうです。
また話の流れの中で、学術交流の打ち合わせだけでなく、日本での取り組みを紹介して欲しいので、10月頃にスウェーデンに来て欲しいという依頼も受けました。
う~ん、ちょっと悩みますね。授業を休んで海外出張するのは気が引けますので(と言いつつ、しっかり休講してドイツに行っている!)、要検討です。
3月にはハーバード大学神学部との学術交流協定のためにボストンに出かけましたが、こうした国際的なネットワークを少しずつ作っていって、活発な交流ができれば、双方にとってよい刺激になると考えています。
スウェーデンの大学がどんな雰囲気なのか、ルント大学神学部のHPをご覧になってください。
■ルント大学 神学部
http://www.teol.lu.se/
上の写真は、ハンブルクの市庁舎前で1ヶ月にわたって開催されていたヨーロッパ・フェスティバルの様子です。
欧州新時代の幕開けとなった5月1日にあわせて、EUの各国、および将来EUに加盟する可能性のあるトルコなどが出店式にモノや情報を提供していました。新しいEU誕生の前夜にたまたま居合わせて、時代の変化を感じ取ることができたのは幸いでした。
ドイツに留学していた学生時代には、ちょうど東西ドイツの統一の時期でした。こうした時代の変化を感じるタイミングに、わたしは恵まれているようです。
新しい10カ国を加え、EUは25カ国に拡大しました。拡大EUの人口は4億5千万人となり、国内総生産の規模では世界の4分の1を占めるようになります。政治的・経済的な側面から、その意義が様々に語られてきていますが、今回の統合の最大の意義は、何と言っても、かつて東西に分断されていた欧州が一つになる、ということでしょう。
ベルリンの壁を挟んで、NATOとワルシャワ条約機構が対峙していた冷戦時代には、とても想像できないような出来事です。世界史に残る歴史的な事業であると思います。
大きな経済格差や文化的な多様性をかかえ、問題は山ほどあります。しかし、たった6カ国で始まった「欧州の家」がここまで広がり、国家間の安定を図ろうとする果敢な挑戦には、21世紀の希望を感じさせられます。
ただ、日本でどれくらいの人が、この歴史的挑戦を関心を持って見つめているのでしょうか・・・ 米国とは異なる民主主義のあり方を学ぶ、よいチャンスだと、わたしは思うのですが。
EUのオフィシャルサイトを紹介しておきます。すごい情報量ですよ。EUならではの多言語対応も、すばらしいです。また、駐日欧州委員会代表部も紹介しておきます。日本とEUの関係について知ることができます。
■Europa - The European Union On-Line
http://europe.eu.int/
■駐日欧州委員会代表部
http://jpn.cec.eu.int/index.html
帰国後、ぼ~っとしている内に更新が滞ってしまいました。(^_^;)
記憶がどかかに行ってしまわないうちに、ハンブルクでの最終日を簡単に報告します。
午前中は、ドイツでもっとも評価の高い週刊誌『シュピーゲル』(Der Spiegel)本社の国際関係セクションを訪ね、その編集責任者(上写真・テーブルの奥)と対談することができました。
『シュピーゲル』はかなり硬派の雑誌ですが、な、なんと毎週300万部以上発行されているそうです。『シュピーゲル』は政治家たちの議論にも影響を与えるほど良質の批評にあふれる雑誌で、わたしもはじめて読んだときには、その考察の深さと幅にうならされたおぼえがあります。日本で『シュピーゲル』に対応するような雑誌は存在しないのではないでしょうか。
国際関係の責任者は中東問題が専門で、ドイツにおけるパレスチナ問題の取り扱いなどについても話は及びました。ドイツの場合、反ユダヤ主義とのからみがあるので、イスラエルとの関係も一筋縄にはいきません。非常に繊細な扱いがなされていることが、わかりました。
上の写真で、わたしが手にしているのは最新号の『シュピーゲル』です。見出しには「1.MAI 2004 Das NEUE Europa」(2004年5月1日 新しいヨーロッパ)とあります。このテーマについては、また後日触れたいと思います。
この号では、日本関係の記事が三つもありました。一つは世界中に流れたニュース。そうです、ダイムラー・クライスラーが三菱との契約を解消した、というニュースです。
外国のニュースとして"Japan: Drama um Kronprinzessin Masako"(日本:皇太子妃・雅子さんをめぐるドラマ)がありました。皇室入りしてからの雅子さんの苦悩を紹介しています。
もう一つは「学問・技術」のコーナーで、"Biotechinik: Die vaterlose Maus"(バイオテクノロジー:父親のいないマウス)です。これについては説明は必要ないでしょう。
午後、ドイツ・オリエント研究所で少し話をしたあと、諸宗教対話を実践しているイマーム(上写真の右奥のひげを生やした人)を訪ねて、モスクに行きました。
プロテスタント、カトリックをはじめ、仏教などとも協力関係にあるようで、少し驚きました。
イスラームの中で、諸宗教対話に対して積極的なイニシアティブを取っている人や団体はそれほど多くないので(あくまでもキリスト教との比較ですが)、話を聞いていて新鮮な驚きを感じました。