「同志社と戦争」展
現在、Neesima Room で 「同志社と戦争」展が開催されています。私はすでに3度行きました。小さな展示ですが、戦時中の同志社の様子を遺品等を通じて知ることができます。
この展示との関係で、本日、次のような公開講演会が行われ、私も参加しました。
駒込 武(京都大学大学院教育学研究科准教授)
「戦時下の同志社―帝国日本の歴史の中で考えるー」
この時期の同志社の様子について、私はまだ十分勉強していないので、今日の講演はとても、ためになりました。
一言で言えば、戦時体制に巻き込まれる中で、同志社も、御真影を安置したり、神社参拝をしたりしました。御真影をおさめた奉安殿が、今出川キャンパスのど真ん中にあったということを、今日はじめて知りました。
1941年には、戦時体制に合わせる形で、同志社の憲法ともいえる「財団法人同志社寄付行為」が改正されました。たとえば、第4条は以下の通り。
改正前:本財団ノ維持スル学校ハ基督教ヲ以テ徳育ノ基本トス
改正後:本法人ノ維持スル学校ハ皇国民ノ錬成ヲ目的トシ之ニ適合スル基督教ノ精神ヲ採ツテ徳育ニ資ス
先日もこのブログで話題にした「徳育」がここでも出てくるのですが、戦時下において、皇国的精神が徳育の中に組み込まれたことが、条規改正からも一目瞭然です。
徳育とは何か? 日本の教育界では、今後話題になっていくのでしょうけれども、歴史的にも、なかなか意味深長な概念です。これから、少しずつ整理していきたいと思っています。