「風の谷のナウシカ」
春学期の講義科目「戦争・正義・平和――宗教多元社会の中で」において、学術的な参考文献の他、戦争やそれに関する世界観を考えてもらうために、関連する映画やマンガなどを折に触れて紹介しています。
映画では「ガンジー」「マルコムX」など。マンガでは、手塚治虫の「火の鳥」などを強く推薦しました。
昨日の授業では、学生からのコメント・カードに「ガンダム・シリーズでも戦争のことを考えさせられた。他におすすめのマンガがありますか」という質問があったので、「風の谷のナウシカ」の映画ではなく、マンガ全7巻を紹介しました。
映画では、2巻の途中くらいまでをうまくまとめていますが、これでは、ナウシカの奥深い世界を知ることは到底できません。
人間と自然との葛藤、戦争の原因だけでなく、救済、終末思想、メシアニズム、母性の両義性、善と悪の非二元論的関係、等々、多くのことを考えさせられます。
ただし、深読みしていくためには、それなりの知識が必要かもしれません。
百聞は一見にしかず。まだの方には一読をお薦めします。
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