ヨーロッパにおけるムスリム・コミュニティ
今日は、
国立民族学博物館で開催された国際ワークショップ「ヨーロッパにおけるムスリム・コミュニティ」に参加してきました。
国立民族学博物館は、万博記念講演の中にあるのですが、訪れたのはかなり久しぶりでした。なつかしい太陽の塔は、昔と変わりません。
1970年に開催された大阪万博に行った記憶が残っているのですが、やはりその当時も(5歳の頃)太陽の塔の圧倒的な存在感を感じました。
今回の国際ワークショップには、イギリスおよびフランスから専門家が参加し、まさに旬の貴重な話を聞くことができました。ロンドンにおけるテロ、フランスの暴動などは、ヨーロッパの多文化主義や同化政策を根底から揺るがす事件となりました。
お二人ともムスリムの扱いについては慎重でしたが、第3世代になるとそれなりに「西洋化」されており、ムスリム・アイデンティティはあまり重要な役割を果たしていないとのことでした。むしろ、差別、失業率の高さなどの問題に目を向けるべきであると。
しかし、かつてなら人種差別とされていたことが、なぜ今日「イスラム」が引き合いに出されるのか、ここには考えるべき大きな課題が横たわっていると思います。
ともかく、情報としては非常に多くのものを得ることができました。来年度のCISMORの地域研究テーマはヨーロッパなので、その点でも、大いに参考になりました。