デルフラー氏と面会
更新がすっかり遅くなってしまいました。
ゴールデン・ウィークが終わったとたん、土日の休みもないまま、怒濤のごとく仕事が押し寄せて、ついついBLOGの更新がおろそかになってしまいました。
土日には、新入生キャンプがあったりで、おもしろかったのですが、今日は、とりあえず今日の出来事について記したいと思います。
ドイツ連邦軍社会科学研究所(SOWI)のアンジェリカ・デルフラー(Angelika Dörfler)氏が京都に滞在しているとの情報を得て、同氏と、わたしの研究室でお会いし、2時間ほど話をすることができました。
実は、ベルリンで、SOWIの所長のティーセン氏と会ったのですが、これほど短期間の間に、SOWIの研究者二人と会うことになった偶然に少し驚いています。
SOWIは基本的には軍事や軍隊の専門研究機関で、十数名の常任研究員がいます。その中に、一名のカトリック神学者と一名のプロテスタント神学者(デルフラー氏)がおり、軍事と宗教の関係についての研究もなされているようです。
ドイツでは、軍のethical trainingが比較的重視されているようで、そのようなニーズから、神学者が軍関係に研究施設や大学の中にもいます。
デルフラー氏は日本の自衛隊も訪ねたようなのですが、倫理面について尋ねると、柔道や剣道など武道の練達が中心になっており、実質的な倫理教育は自衛隊ではなされていないようだ、と言っておられました。
デルフラー氏は、日本人の宗教性や死生観について関心を持っており、それが戦争(第二次世界大戦など)とどのような関係があったかを研究したいとのことでした。同時に、現代の日本の問題、たとえば、自殺者の率が非常に高い、といったことにも関心を寄せられていました。
お連れ合いのProf. Dierken(ハンブルク大学神学部教授)は京都学派の哲学者たちに関心を持っておられるようで、今回、その目的のため比較的長期の(1ヶ月ほど?)滞在を京都でご家族とともになされました。
ご子息は小学6年生で、京都の小学校に通ったとのことです。非常に温かく迎えられ、感激されていた様子でした。昨日は、級友たちが、ご子息のためにお別れパーティを開いてくれたそうのですが、感動して大粒の涙を流したと語っておられました。
こうした、あれこれの体験があって、非常に日本びいきになって帰国されることになりますが、今後も、SOWIとはコンタクトをとりながら、よい協力関係を模索していきたいと考えています。
■ドイツ連邦軍社会科学研究所(SOWI)
https://www.sowi-bundeswehr.de/