欧州新時代
上の写真は、ハンブルクの市庁舎前で1ヶ月にわたって開催されていたヨーロッパ・フェスティバルの様子です。
欧州新時代の幕開けとなった5月1日にあわせて、EUの各国、および将来EUに加盟する可能性のあるトルコなどが出店式にモノや情報を提供していました。新しいEU誕生の前夜にたまたま居合わせて、時代の変化を感じ取ることができたのは幸いでした。
ドイツに留学していた学生時代には、ちょうど東西ドイツの統一の時期でした。こうした時代の変化を感じるタイミングに、わたしは恵まれているようです。
新しい10カ国を加え、EUは25カ国に拡大しました。拡大EUの人口は4億5千万人となり、国内総生産の規模では世界の4分の1を占めるようになります。政治的・経済的な側面から、その意義が様々に語られてきていますが、今回の統合の最大の意義は、何と言っても、かつて東西に分断されていた欧州が一つになる、ということでしょう。
ベルリンの壁を挟んで、NATOとワルシャワ条約機構が対峙していた冷戦時代には、とても想像できないような出来事です。世界史に残る歴史的な事業であると思います。
大きな経済格差や文化的な多様性をかかえ、問題は山ほどあります。しかし、たった6カ国で始まった「欧州の家」がここまで広がり、国家間の安定を図ろうとする果敢な挑戦には、21世紀の希望を感じさせられます。
ただ、日本でどれくらいの人が、この歴史的挑戦を関心を持って見つめているのでしょうか・・・ 米国とは異なる民主主義のあり方を学ぶ、よいチャンスだと、わたしは思うのですが。
EUのオフィシャルサイトを紹介しておきます。すごい情報量ですよ。EUならではの多言語対応も、すばらしいです。また、駐日欧州委員会代表部も紹介しておきます。日本とEUの関係について知ることができます。
■Europa - The European Union On-Line
https://europe.eu.int/
■駐日欧州委員会代表部
https://jpn.cec.eu.int/index.html