KOHARA BLOG

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マルチカルチャルな経験

040421

フンボルト大学(ベルリン)の入り口建物の中で。壁面にはカール・マルクスの有名な言葉が金文字で刻まれています。
Die Philosophe haben die Welt nur vershiedentlich interpretiert, aber es kommt aber darauf an, sie zu veraendern.
哲学者は世界をただ様々に解釈してきただけであるが、世界を変えることこそが大切なのだ。

040421b

Bundeskanzler(連邦首相府)の屋上で。

040422

ボン大学で東洋学(Orientalisches Seminar)の学生たちとディスカッション。


 昨日はボンで一日を過ごしました。
 最初に行ったのは、ノルトライン・ヴェストファーレン州の教育・文化省。ここでは宗教教育の現状について学ぶことができました。ドイツの場合、教育システムは州ごとに異なるので、簡単には一般化はできませんが、少なくともノルトライン・ヴェストファーレン州では、時間をかけて宗教教育、特にイスラーム教育のカリキュラムを考えてきたようで、感心させられる部分が少なくありませんでした。
 公立学校でプロテスタント、カトリック、倫理の授業以外に、イスラームのための宗教の授業を導入しています。トルコの大学教授らと共同の作業をしながら、内容を固めていったようです。イスラームとは何か、何を教えるべきなのか、は簡単な問題ではありませんが、長年の取り組みは実を結びつつあるようです。
 何と、ドイツでイスラーム教育カリキュラムがトルコで参考にされ、部分的に採用されているとのことでした。

 その後はボン大学を訪ね、上の写真にあるようにボン大学の東学の学生たちとディスカッションをしました。ドイツにおいても、9.11以降、イスラームに対する社会的関心が一気に高まったとのことでした。

 その後、地下鉄に乗って移動し、ドイツ司教会議でカトリックの取り組みを聞きました。ここでも議論が白熱しました。イスラームとの対話に関してカトリック教会がまとめた本をいただいたのですが、この本があっという間に売り切れて大量に増刷したとのこと。信徒のレベルでもイスラームに対する関心が、特に9.11以降、急速に高まったようです。

 今、ドイツでは夜の9時頃まで明るいので、ついつい遅くまで出歩くことになります。8時半頃に視察旅行のメンバーと落ち合って、トルコ料理店に行きました。
 メンバーの何人かが仕事の関係で、明日、帰国するので、お別れ会も兼ねていました。
 前にも述べたように、このメンバーは本当に個性派ぞろいで、視察プログラム以上に、この仲間たちから大きな刺激を受けました。パレスチナ、ガーナ、パレスチナ、インド等々の現状を聞いたり、議論の中で彼ら・彼女らの議論を聞いているうちに、どんどん問題意識が深まり、様々な文化的背景を持った者同士が共通の課題を担うことの大切さを肌で感じることができました。
 大げさな言い方をすると、この仲間たちとの出会い、インテンシブな討論の中で、自分の世界観が変わっていったような気がします。「井の中の蛙」にならないよう、そして、より広い視点で世界を見ることができるよう、この出会いを今後の糧にしていきたいと思っています。

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